多発筋炎に加圧トレーニングを施行したケース

加圧トレーニング・HIIT 治療

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こんにちは、みらいクリニックの今井です。
今日は加圧トレーニングと病気の関係についてお話しします。
そして私、加圧トレーニングして十数年になるんですけれど、最初期の患者さんの例を取り上げて加圧についてご説明したいと思います。

加圧トレーニングと言うとですね、「ムキムキ、ボディビルダーの人がするんだ」とか、「血流を止めるから危ないんだ」なんていう人がいるんですけれど、はっきり言っておきます。そういう人たちは加圧をしたことがないし、聞いたこともないはずです。

加圧トレーニングはむしろ非常に安全なトレーニングだという風にも言えます。

みらいクリニックの患者さん方でも、70代・80代の高齢の方々でもやっていただけていますし、もちろん疾患のある方も十分に取り入れることができるトレーニングです。

全く危険だとかですね、そういう風ななんかこう誹謗中傷のようなものを言う人がいるんですけれども、おそらく加圧のこと自体を知らない、あるいは新しいものに対する忌避感みたいなものがあると思っています。

ということでちょっとご説明しましょう。
これは別の動画でもお話をしたと思うんですけど、加圧トレーニングの基礎ですね。

こういう図はブログではきちっとした図を出しておりますので、ご興味がある方はご覧になってみてください。

加圧の時はですね、こちらは平常時で、こちらが加圧の時(左上図)なんですけど、加圧の時は静脈はギュッと圧迫されているんですけれども、動脈はそういう風になっていないんですね。

なので動脈から血液は行くんだけれども、静脈で溜まってるプーリング、でゴースト血管が出てくる(右上図)というふうな具合になっております。

これが阻血の状態。動脈の方も 血が通わなくなってる状態ですね。これだと悪い。これは加圧ではございません。加圧トレーニングというのは、血流の適切なコントロールにあります。

加圧した後はですね、ゴースト血管がそのまま残って、そして血液の流れが良くなる(左下図)ということですね。

左が加圧の状態。赤くなってますよね。血液が行っている回っているという証拠。
右は阻血の状態。これは血液が回っていないという状態になります。これが悪い。

加圧の状態は赤かったり静脈が腫れていたりとか、これが適切な血流のコントロール。
阻血の状態(右)。血が通ってない状態は白くなっていたりとか。こうなると痛みを感じないんですね。そして血栓症の危険が出てきます。手術のときなどは、わざとこういう風にして、わざと血を出させなくする時があります。

症例をご紹介しましょう。

もうどれくらい前かな。10年以上前、2006年とか2007年ぐらいの症例ですけれども(2005年でしたm(__)m、57歳の女性ですね。多発性筋炎ということなんですが、この方は元々私のとこにいらっしゃったのは、子宮がんの術後ということで、体力を維持したいということでいらっしゃったわけです。

ところがですね、診てみると、血液検査してみると、 驚くべきことが分かったんですね。身体所見としては多発性筋炎がありますのでレイノー症状、ぐっと冷え込んだ時などに手が白くなっちゃったり紫になっちゃったりするような症状ですね。またそれからヘリオトロープ疹と言うんですけれど、これは目の周りとかが紫色に着色しちゃったりとかっていうような症状があるんですね。四肢の皮膚に若干硬化、固いところがあって、そして色素沈着が目立っておりました。まあ慢性の炎症が続いてるんだなということを伺わせますね。

多発筋炎というのはですね、膠原病の一種なんですね。
膠原病の一種、自己免疫性疾患なんですよ。自己抗体が自分自身の筋肉を壊していきますから、これが体に悪さをしちゃうわけですね。筋肉の萎縮とか疲労感とか、あるいは痛みなどが出てきます。で全国に17000名いるって言うわけですよ。私も動画を撮るために久しぶりに調べてみたんですけど、昔は3000名とか5000名ぐらいだったんですけど、今17000人という驚くべき数字になっておりますね。急激に増えているという風にも書いてありました。こんなに増えてるとは思いもしませんでした。

運動の治療に関しては賛否があると、なぜここで運動と言われるかっていうと、治療がステロイドとか免疫抑制剤の治療というのが主体なんですね。それで抑えられるかどうかというのは別の話があるんですけれども、こういう風なものだと思ってください。
膠原病の一種でリウマチ、 SLE (全身性エリテマトーデス)、そしてその次に多いのが多発筋炎。

先ほど血液検査でびっくりしたことがあったっていう風にお話ししたんですけど、私はその時多発性筋炎と問診にも書いておられませんでしたので知らなかったんですけど、血液検査してみるとですね、ここ見てください。

CK クレアチンキナーゼ。昔は CPK なんて言ってましたけど、 CK クレアチンキナーゼが9200IU/Lという数字なんですよ。CKって大体200ぐらいが基準値(50~200IU/L 女性)なんですけど、ものすごく高い。9000ともなると、このCKの数値によっては、腎不全をきたすんじゃないかというぐらいの非常に高い数値。
メモ:CKは、筋肉が破壊されたときに血中に認められる酵素で、筋肉挫傷や心筋梗塞などでも上昇します。PMの場合も、筋細胞が自己免疫により破壊されますから、CKが上昇します。この方の特異的な自己抗体は陰性でしたが、PMとの診断を得ていました。

それともう一つはですね、 AST・ALT、GOT・ GPTですか。 これも高めではありますね。まあ肝障害がおそらく起こっているだろうというふうにも推察がされます。

この時に聞いたんです。「主治医の先生は、このことについては知ってるのですか」というふうに聞くと「治療は受けていません」という風に伺ったわけですね。
それで、体力を上げるという意味もありましたので、「それでは是非とも加圧トレーニングをしてみましょう」という風にお話をしたわけです。これが私の多発筋炎に関する初めての治療例になります。

どうなることか全くわかりませんでしたけど、まずは加圧トレーニングをやってみようというふうに考えました。

初めは体力の増加でしたので、漢方治療などもしておりました。 漢方治療などにより CK の値が徐々に徐々に低下していった、が筋力の回復にはつながらなかったわけです。当然漢方薬を飲んだからといって筋力が増えるわけではないですよね。これはお分かりだと思います。筋力というのは動かないとつかないわけですから。

平成18年、今は平成31年(令和元年)なのでもう13年前ですね、筋力増強を目的に、週2回のペースで加圧トレーニングを行いました 。

この加圧トレーニングですけど、すごいことするわけではないんですね。ぜひ見てください。腕を500gのダンベルを使って12分間やる。そして足は12分間ですね。1回につき12分間。同じ日にするわけではありません。1回につき12分間を、なんとこれは歩行のみなんです。歩くだけです。そうするとCK の値が下がってきて、そして階段昇降もスムーズになったと。
メモ:ダンベルは使っても使わなくてもトレーニングできます。この時は、ダンベルを持ってアームカールのみ繰り返しました。
四肢の色素沈着も減少して、皮膚の軟化も見られました。肝機能も正常化しました。

この方、加圧トレーニングする前は、やはり体力がかなりなかったものですから、近くの方に来て頂いてそれで家事だとか手伝っていただいていたみたいですけども、加圧をしてからあれよあれよという間に筋力がアップしていって、そして家事をしてもらわなくてよくなったというわけですね。

その経過です。はじめ 9000、1万近くあったものが、すとすとすとっと下がっていって、この辺りで足踏みしたので、ちょうど私がおそらく加圧の資格を取ったぐらいだと思うんですけど、加圧トレーニングしてみましょうということで、やっていくとみるみるうちに下がっていきまして基準値に入っていったわけですね。

同じように肝臓の数値も改善いたしました。加圧トレーニングをやっていて、これまで10名まではいっていませんが、多発筋炎の方に加圧トレーニングをしているんですけれども、 GOT・GPT、 肝の逸脱酵素が悪かった方でも、必ず低下していって基準値内に入ることがほとんどでしたね。 これは加圧トレーニング学会とか、あるいは加圧トレーニングの理論と実践という書籍の中にも紹介させていただいたんですけれども、これすごいと思いませんか。


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お薬なしですよ。漢方薬だけ。免疫抑制剤とか使ってるわけではありません。全くトレーニングだけです。

なぜこういうことが起こるのかというと、加圧トレーニングは筋肉痛が起きないわけです。筋肉痛が起きないということは、筋肉が壊れないってことなんですね。

したトレーニングもこれですよ。腕、12分間ダンベル持って曲げ伸ばしするだけ。そのとき、私は運動に対して何かしらすごく知識があったわけではないので、とりあえずダンベル持って動かすだけ、そして歩行は歩くだけなんですね。 下肢のトレーニングはただ歩くだけ。

この方、当初は階段を登ることが出来なかったわけです。 なぜ階段を登ることができないのかって言うと、これは本当筋力低下がありますから、登っていくのにも手すりにつかまりながらだったわけです。

ところが加圧トレーニングをすると、手すりを使わずにススススッと登ることができるようになった。そしてフライパンを持つことができなかったんですね。筋力が低下していますから。だからお隣さんから家事の手伝いをしていただいていたんですけど、「フライパンが使えるようになった」と言って喜ばれたわけですね。

漢方薬治療してすとすとすとっとちょっと良くなって、筋力低下は改善しませんでしたので、ここでもう一個さらに何かするためにということで加圧トレーニングすると、あっという間に基準値内に入っていったわけですね。

これがどれぐらいかと言うと、加圧トレーニングをしてから半年ぐらいですね。導入する前の CK の値が4000ぐらいですから、半年で基準値内に入ったわけですね。
これを薬と考えると、ものすごい効果です。ところが薬と違ってトレーニングですから、副作用ももちろん気にすることはありませんし、そして自分の筋力もついていきますから、一石二鳥・三鳥・四鳥ぐらいあるという風に思ってます。

これが私の多発筋炎に関する加圧トレーニングの最初の例です。

こういうの見ていただいてもお分かりの通り、このような膠原病・難病と言われる患者さんであっても、気軽に手軽にすることができるわけです。そして重いものを持つわけじゃない。ですから関節が痛いとかという方でも全く問題ない。ダンベル500g 、あるいは持たなくてもできるぐらいなんですね。

ぜひとも加圧トレーニングが怖いとか、あるいは血流を制限するから危ないんじゃないかと思ってる方にこそですね、このトレーニングをお勧めしますし、どうしようかなと思ってる方いらっしゃったらですね、重いもの持つことは決して必要ありません。そしてハードな動きをする必要もありません。加圧トレーニングは非常に極めて安心で安全なトレーニングだという風に長年の臨床からも断言することができますので、迷っておられる方がいらっしゃったら、ぜひとも加圧トレーニングをなさることをお勧めいたします。

それではまたこのチャンネルでお会いしましょう。
チャンネル登録よろしくお願いします。
そしてトレーニングの時は足指を伸ばすために、ぜひ「ゆびのばソックス」も履いてください。
みらいクリニックの今井でした。
「足指のびてますか?!」

 

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加圧トレーニングについて医師が解説

執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール

今井 一彰
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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