【医師解説】加圧トレーニングは、なぜ動かなくてもエクササイズになるのか?【知ってる?イリシン】

こんにちは、みらいクリニックの今井です。動画をご覧いただきありがとうございます。

今日はこのコンパクトな加圧サイクル2.0をやりながら動画をお届けしたいと思います。だいたい5分ぐらいなのでそれぐらいで終わればいいなという風に思っています。

では、ヨーイスタート!!(ブーン 機械音(((^-^)))

こうやって私の上肢が加圧されていっています。

ある方からこういうふうな質問を受けたんですね。「加圧トレーニングはなぜ動かなくてもエクササイズになるのか?」

当たり前の疑問なんですよね。私たちは「巻いてるだけでいいんですよ」なんてことをお話ししてたんですけれども、なぜ巻いてるだけでいいのかということについてちょっと今日はお話したいと思います。

 

ここで出てくるのがイリシン(irisin)というホルモンなんですね。これはマイオカインといって筋肉から出てくるホルモンなんですけれども、物質と言ってもいいかもしれませんが、これについて今日はちょっとご紹介したいと思います。

『加圧トレーニングの理論と実践』という加圧トレーニングの教科書なんですけど、私は執筆者の一人になっております。ということで、多少加圧トレーニングを語る資格があるのかなという風に思っております。

この論文は、 PGC-1αとUCP2がフィジカルエクササイズ、運動することによって脳に与える影響という論文から出してきた図ですね。これらの略語については今日はあまりご紹介しません(ご興味ある方はぜひ検索などして調べて下さい)。

ここで大事なのは
1. エクササイズをします。
2. エクササイズして FNDC5 ができて、これがちょきんと切られてイリシンが出来て
3. これが脳にとても良い影響を与えます(記憶力を伸ばす)。
4. 白色脂肪の褐色化にも

イリシンは記憶力を伸ばすことができたり、あるいはこちらを見てください。Browning WAT、これはwhite adipose tissue と言いまして白色脂肪です。イリシン自体は白色脂肪を褐色化する作用がありますので、無駄に体が燃えていったりとか、インスリンレジスタンス(インスリンの抵抗性)を弱めていく。 耐糖能が良くなるということが出てくるわけです。

 

これは同じ論文なんですけれども、ここにありますね。FNDC5の断片がイリシン。イリシンの作用としては酸素消費を大きく増加させる。体重減少。空腹時の血糖、耐糖能が改善する。

無駄に燃える体を作っていくんです。なので私の体は加圧によって無駄に燃える体を作ってるわけです。けれども動いていないのに良くなるとは何事だという話です。ここにも出てきますね。動くことによってFNDC5が分泌されてイリシンとなって脳に良い影響を与えていくという機序なわけです。

これはデサントの科学研究所から出てきた立命館大学の研究ですけれども、運動により骨格筋から分泌されるイリシンが内臓脂肪減少に関与するのか、これは若い方と高齢者の方、高齢者といっても65歳の方が対象になったんですけれども、運動によって分泌されるイリシンが内臓脂肪の減少に関与するのか。8週間の期間観察しています。

そうしていくと、左のグラフを見てくださいね。

イリシンは若い人だけ分泌されません(分泌されているけれど、運動によって上昇しないという意味です)。ところが右のグラフ、高齢者だとイリシンが 運動によって上がっていくわけです。 コントロールというのは運動しない。オールドトレーニングというのは高齢者で運動した分ですけども上がっていくわけですね。これで何が起きるか。8週間といったんですけれども、表のイエローのラインを見てください 。Visceral adipose tissueというのがありますね。 内臓脂肪が減少している。これいいですね。トレーニングしたチームは、若い方がトレーニングしても内臓脂肪は変わらなかったんですけれども、年を取った方々ですと内臓脂肪が有意に減ったということです。ということはイリシンが分泌されると内臓脂肪が減る可能性があります。

これは加圧トレーニング学会でも有名な中島先生の論文ですけれども、BFR、これは加圧トレーニングと思ってください。

マウスに加圧トレーニングをします。この時はアイソメトリックなので動かないわけですね。グーッと押すような動作。アイソメトリックですから動かないわけです。この動作させると、ここですね、この黄色で囲んだところ、FNDC5が、一番左がコントロール 何もしないところとすると、左から2番目はエクササイズしたところ当然上がります。左から3番目加圧してエクササイズしたところこれも当然上がります。

一番右 加圧だけでエクササイズしなくても FNDC5 イリシンの前駆体が上がるという論文なんです。ということは今私特に動かない(画面の中で)、まぁ多少は動いています。動かない状態ですけども、加圧トレーニングすることによってしかも加圧・除圧することによって、(運動しなくても)イリシンが増えていくということが論文で示されたわけです。これが一番初めにお話しした『加圧トレーニングは動かなくても なぜエクササイズになるのか』という理由なんですね。

というところでちょうど時間が来ました。動画をご覧いただきありがとうございました。足指のびてますか!?
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医師が解説する加圧トレーニング

 

執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール

今井 一彰
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医・NPO法人日本病巣疾患研究会副理事長
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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