フレイル外来の症例を通して

治療

フレイル外来について

みらいクリニックで「フレイル外来」を開設して4ヶ月ほど経ちました。

当初の予想より多くの方にご利用いただいております。

数回でウエストが10cm小さくなかった方やぷよぷよだった太もも周りが見違えるほど引き締まった方も出てきて、医療機関におけるパーソナルトレーニングの大切さを実感しています。

私も患者さん方の変わり様を見て本当に驚いています。

おそらく普通のリハビリテーションでは達成不可能でしょう。

症例を挙げると

  • 関節リウマチ
  • 変形性膝関節症
  • 骨折術後の筋トレ
  • 脳卒中後遺症
  • 脂質異常症・糖尿病などの生活習慣病
  • 加齢による筋力低下

などなど疾患も年齢も様々です。

例え病気であったとしても筋トレをしなくていいわけではありません。

むしろ体を養生しすぎてしまって気がついたら筋肉が無くなりフニャフニャ、ぷにょぷにょといった状態になっていることが多いのです。

これまで上に挙げた疾患のような場合、積極的な筋トレを推奨することが出来ませんでした。

みらいクリニックでは、加圧トレーニングを効率的に利用することにより

  • 座ったままでも あるいは寝たままでも
  • 重い負荷をかけなくても
  • 体力が無くても

筋肉が付いていきます。体が引き締まっていきます。

これは私が10年以上加圧トレーニングに関わってきて本当にスゴいことだといつも実感しています。

患者さん方もその効果に驚いて、継続される方がほとんどです。

骨折したままトレーニングをした症例

ここで骨折をしたままトレーニングを行い歩けるようになった症例を紹介しましょう。

ある時突然動けなくなってしまい、そのまま寝たきりになってしまった80代の女性のお話です。

右大腿骨頭骨折 合併症が原因で一生寝たきりでしょうと告げられた

動けなくなった原因はよく分からず、病院への受診も本人がいやがったためそのまま寝たきりに。

トレイなど移動は這っていく状態でした。

動けなくなって一年経ち、これはどうもおかしいと言うことで受診すると思わぬ病名を告げられました。

右大腿骨骨頭骨折

骨折が起こってから時間が経過していることともともと肝臓に持病があったことから手術の適応とならず、そのまま寝たきりの状態しかないことが分かりました。

そんなときフレイル外来のことを聞いて受診してきました。

普通ならここで諦めるでしょう。

でも私たちは、何とかしたい!と思いました。

フレイル対策に加圧トレーニング

まず寝たきりの状態からトレーニングを始めました。

加圧トレーニングは、重い負荷をかけなくても充分筋力が付いていきます。

ただ長期間にわたる臥床は、色々なリスクを抱えています。

トレーニングをするに当たって一番の懸念は、塞栓症です。

エコノミー症候群(ロングフライト症候群)ですね。

それまで動かしていなかった筋肉、血管を動かすと流れの悪かったところに出来ていた血栓が流れて飛んでいってしまう恐れがあります。

それが小さな血管に詰まると塞栓症を起こす可能性があります。

この様な方への筋トレは、一般のジムでは断られてしまいます。

医療機関だからこそ出来るトレーニングです。

寝たきり状態での加圧トレーニング

10週後には杖歩行が出来た

10週後には杖歩行が出来るようになった

ゆっくりと、でも着実に筋力は付いていきました。

長時間かけて通院して下さる家族の方の負担も大きかったことと思います。

その甲斐あって10週後にはなんと杖歩行が出来るまでになりました。

ダンベルをもったり重い負荷をかけたりしたわけでは無く、関節に負担をかけず、筋トレが出来たのです。

骨折の状態は不変

骨折の状態は不変 偽関節を形成

トレーニングを開始して半年後レントゲンを撮ってもらうと・・・

折れたままの大腿骨が写っていました。

この部分は「偽関節」といって骨と骨の間にすでに組織が出来上がっているので、くっつくこと無く擬似的な関節となります。

脊椎の圧迫骨折後にこの偽関節という状態がよく見られます。

この結果については、手術をしたわけじゃありませんから当たり前なのですが、私たちが着目したのは大腿骨の骨皮質の太さでした。

実は、骨皮質の幅を見ると骨の強さ、密度がある程度分かるのです。

半年のトレーニングで骨が強くなった

さてこの方の大腿部のレントゲンを比較してみましょう。

骨の両側の白みが強い部分(レントゲンが白くなると言うことは、硬いものがあってX線が通らないと言うことなので、空気は黒い、硬いものは白く映る)が太くなっていることが分かります。

一方、骨折をしていない側の大腿骨の皮質変化はありませんでした。

骨皮質が厚くなっている

右側が、トレーニング開始6ヶ月後のものです。

きちんと骨皮質が形成されていることが分かります。

これが週に一度30分のトレーニングで得られるというのですから不思議です。

  • 重い負荷をかけない
  • 短時間
  • 寝ていても、動かなくてもOK

それでも筋肉は付く、骨は強くなるということです。

歩けるようになった

年齢的にも合併症のこともあり手術は不可能

それでも何とか自分の足で歩きたい、家族の手を借りずに生活したい、自分の行きたいところに自分で行きたい

本人もそして通院させてくるご家族も一丸となって取り組んで下さいました。

雨の日も、風の日も、自分の足で再び歩ける日を待ち焦がれて・・・

手押し車で歩けるまでに回復

こうやって手押し車を使って歩けるようになりましたし、玄関周りであれば自力で移動できます。

家族の手を患わせることも少なくなりました。

当初の目標が叶いました!

フレイル対策はお任せ下さい

フレイル状態や介護状態からどうやって回復していくのかは、その人それぞれの問題を一つ一つ解決しながらです。

一つ言えることは、筋力は絶対に必要と言うこと。

病気だから、力が弱いから、年を取ったから筋トレは不要と言うことはありません。

むしろそのような状態だから筋トレが必要なんです。

そんなお悩みに応えることが出来るのがフレイル外来だと自負しています。

※フレイル外来は自費診療です。詳しくは下記をご覧下さい

執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール

今井 一彰
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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