3歳児さんクラスのインフル劇的減少
インフルエンザの予防というと何を思い浮かべますか?
- 手洗い
- うがい
- 予防接種
位だと思います。このブログをご覧になっている人だと「あいうべ体操」や「鼻呼吸」というキーワードが出てきます。
岐阜県は中津川市にある中津川保育園でのインフル予防の取り組みを紹介します。
中津川保育園でもインフルエンザの蔓延には困っていました。
子どもが登園できないと働く保護者は大変です。仕事を休まなきゃなりませんし、子どもの世話も負担になってきます。
もちろん病気にかかった子どもが一番かわいそうです。
子どもたちが元気に登園、登校できて、そして帰宅するというのは保護者にとって大きな喜びです。
そのため中津川保育園でもインフルエンザの流行を防ぐためにいろいろな手段を採っていました。
- 手洗い
- うがい
- 体を鍛える
- 換気を良くする
などなど思い着くものは取り入れてきましたがあまり変化がありませんでした。
そこで山内小児歯科さんのアイデアを取り入れてあることをしてみました。
それは・・・
食事の最後にお茶を飲む
今まで食事中にお茶や水分を摂っていたものを、食事の一番最後にするという簡単なものでした。
そう「食べる順番を変える」が正解だったんです。
これをまず3歳児さんのクラスで試したところ、上や下のきょうだいはインフルにかかってもそのクラスの子だけは元気に登園したり、家庭内でインフルが流行ってもそのクラスの子だけはかからなかったりという現象が起きました。
他の年齢クラスは多いのに、3歳児さんだけがみんな元気に登園してきているのです。
これは食事中に水分を摂らないからだ!なんですね。
これまでも子ども達の健全な歯や口を作るために、流し込みをしないよう極力水分摂取を控えることを書いてきました(もちろん食事中ですよ)。
保育士の先生方もいろいろな手段を講じたのに、まったくインフルが減らない状況に「子ども達に申し訳ないな」という気持ちをもっていたそうなんです。
この3歳児の結果を受けて今年からは、他のクラスにも「食べる順番変更インフル予防」を取り入れるそうです。
でも・・・
中には
- 子ども達が喉に食べものを詰めるんじゃないか
- 食事時間が遅くなるんじゃないだろうか
というような少食的な意見もあったそうです。
これは、子ども達の元気力を取り戻したとてもよいことだと思います。
またこの結果を受けて、同じ中津川の一色保育園では「お茶を無くした」そうです。
すると噛む回数が増え、そしてなんと保育士の先生方が子ども達の「口を診るようになった」という嬉しい変化も起こってきているようです。
これはやまうち小児歯科の山内先生ご夫妻をはじめ衛生士の中村さん達の「伝える力」の成果ですね!
川崎市の保育園でも感染症が減った!
私の所へ、どさっと大きな荷物が運ばれてきました。
なんと神奈川県は川崎市のふくじゅ保育園からです。
あいうべ体操を子ども達に伝えるために保育士の先生方が一所懸命作って下さった「あいうべグッズ」
そして子ども達があいうべの歌を歌っているムービーも!
このあいうべ体操の歌は、おなじ川崎市の長寿保育園の松原園長先生が作成して下さったもの。
この長寿保育園もあいうべ体操を頑張って下さって、2016年はNHKのニュースウオッチ9にも登場しました。
その松原園長からあいうべ体操を行った成果が送られてきました。
- インフルエンザ38%減少
- 感染症は21%減少
したというではありませんか!
食べる順番予防もあいうべ体操もかかる費用はゼロ~~~~!
これは取り入れない手はありません。
だって失敗しても損害もゼロ~ですから。
損をすることがありません。
執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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