高齢者100人の施設でインフルが連続二年ゼロのビックリ

北海道芦別市にある高齢者施設

高齢化率44%の町芦別市にあるすごい高齢者施設があります。

日本全体の高齢化率(65歳以上人口)は26.0%(平成26年)なので、その高さが分かるでしょう。

高齢化率日本一は、芦別市のお隣の夕張市で48%だそうです。

北海道でもこの辺りには石炭層(石狩炭田という日本一の炭田)が広がっており、そこから産出される石炭は近代日本の発展に大きな役割を果たしました。

石炭需要が減っていくと同時に人口も徐々に減っていくという構造ですね。

芦別市も炭田開発とともに歴史を作ってきました。

何と芦別市とみらいクリニックのある福岡市は意外な関係があるんです。

石炭需要の減少により人口減少も起こってきました。

そこで観光を目玉にしようと目に付けたのが、博多祇園山笠。

芦別市内を博多の山笠と同じように「オイッサオイッサ」

「おっしょい」「おっしょい」と声をかけながら山車が走るそうです。

その時の格好も博多と全く同じ。芦別健夏山笠というそうですよ。

芦別健夏山笠

そしてその芦別にある施設が慈恵園様です。

入所者が106名、「あいうべ体操」を始めて4年程だそうです。

なんと2年連続インフルエンザゼロ!!

100名を超える高齢者、中には100歳を超える方もいるのに、インフルエンザ罹患者がゼロとはスゴイ話です。

このような高齢者施設だとインフルが蔓延するとすぐに死者が出たりしますから、インフルを予防する、カゼを引かないようにするというのは施設の評判にも関わりますから大切ですね。

この慈恵園にこの度講師として招かれたので訪問しました。

来賓として芦別市長さんもいらっしゃっていましたよ。

インフルで寝込むと大変

これは平成22年から始まっている講演会のようです。

これまでの錚々たる講演者の方々に混じって渡したお話しできるとは光栄なことです。

時は2018年3月19日(日)、福岡では桜はマダかいなと心待ちにしている季節ですが、それは北海道まだまだ北海道では寒いですね。

気温はインフルエンザ罹患者と同じ摂氏ゼロ℃でした。

訪問してわかったことがあります。そこで私なりにどうして慈恵園でインフルゼロなのかを考察してみました。

インフルゼロにする三つの理由

なぜ慈恵園ではインフルエンザ罹患者がゼロなのでしょうか。

高齢者施設ですから、一人や二人の方が発症してもおかしくありません。

ところがその数がゼロというのですからスゴいことです。

私なりにその理由を考えてみました。

床暖房

住まいが床暖房の方はその気持ちよさがよくわかるでしょう。

床暖房は麻薬 笑

健康のためには昔から頭寒足熱といいますから、冷えやすい足を温めるのは理に適っています。

慈恵園に着いてまず気が付いたのは足元が床暖房でとても暖かいということです。

北海道は外の寒さと部屋の中の暖かさの温度差がとても大きいのです。

頻繁に屋外と室内を出入りする人はその寒暖差で体力を奪われることがあるかもしれません。

でも外に出ることのない高齢者の方々はその寒暖差を免れることができます。

部屋の中にいたからいいかというとこれも問題があります。

脳卒中の危険性が高まるのは浴室やトイレなどです。

暖かい部屋の中から冷たい浴室冷たいトイレに入った血圧が上がって脳卒中を引き起こすヒートショックと呼ばれる現象です。

ヒートテックではありません。

ヒートショックです。

どこでも床暖房がしてあり、施設内が一定の温度に保たれていることもインフル蔓延を防いでいることに一役買っているでしょう。

室内の加湿に気を配っている

そして次に挙げられるのが室内の加湿でしょう。

加湿も大切

ボネコの大きな加湿器が室内の色々な場所に置いてありました。

インフルエンザウイルスは湿度が高いことになってその増殖が抑えられますからこれもとても理にかなってます。

部屋の中はからりとしていますからある程度湿度を保つことがとても大切です。

もちろんそれなりの湿度を保つにはそれだけでは足りないと思いますがある一定の効果はあげているのだと思われます。

部屋の中の温度が上がっていても湿度が低ければそれはそれで鼻口が乾燥しやすくなりインフルエンザが蔓延してしまう一つのきっかけになってしまうことでしょう 。

そしてなんと言ってもあいうべ体操

慈恵園では、口呼吸を鼻呼吸に改善するあいうべ体操をもう4年ほど実践してくださっています。

あいうべ体操

お金もかからず、いつでもどこでも出来るからです。

高齢者になると

口の中が乾く。

唾液の量が減って食事を飲み込む時にむせてしまう。

硬いものが食べられない。

なんてことが起こります。

90歳以上ともなると死亡原因として肺炎が圧倒的に増えてきます。

その肺炎の中でもほとんどを占めるのが誤嚥性肺炎です。

誤嚥つまり食事を飲み込む時に、食道ではなくて、気管の方に内容物が入っていって閉まって肺炎を引き起こすのです。

それだけではなくて、水分や唾、口腔内の食べかすなども食事時だけでは無く、寝ている時、横になっている時に、徐々に機関誌の方に入り込んでいってしまっています。

これが誤嚥性肺炎の元になります。

だから飲み込み関係ある筋肉、口周りの筋肉がきちんと働くことが大切なんですね。

唾液が出ると入れ歯も安定します。

たくさんの良い面がありますから、慈恵園ではあいうべ体操を皆さんで活用してくださっています。

あいうべ体操は、小学校や保育園、幼稚園だけじゃ無く、高齢者施設のインフルエンザも減少させるのですね。

これもひとえに慈恵園の施設長をはじめスタッフの皆さんの取り組みの成果です。

心よりエールを送りたいです!!

 

慈恵園のインフルエンザが少ないのは、インフルエンザ予防の基本をシッカリと行っている、ということにつきますね。

当たり前の事を当たり前にすることの大切さを教えていただきました。ありがとうございます。

 

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投稿者プロフィール

今井 一彰
今井 一彰みらいクリニック院長

内科医・東洋医学会漢方専門医・NPO法人日本病巣疾患研究会副理事長

1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局

2006年 みらいクリニック(JR博多駅すぐ)開業

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