「隠れ口呼吸」に注意して

口呼吸を疑う3つの理由

最近「口呼吸」って言葉を最近よく耳にしませんか?

私は医師として口呼吸問題に1999年から取り組み15年以上が過ぎました。

日々口呼吸によって引き起こされた病気の治療をしながら実感することは、ほとんどの人は自分が口呼吸であるということを自覚していないことです 。

皆さん口をそろえて「自分は鼻呼吸をしている」というのです。

ところがこれが大きな間違いなんです。
実は自分が口呼吸人間なのかはな呼吸人間なのかは自分ではよくわからないという風に思った方がいいのですね 。

これからその理由を3つあげます。

「もしかして私、口呼吸だったかも」 と思う人が出てくるかも知れません。

 

全ての人は口呼吸である

人間以外の哺乳類は口で息をすることが簡単ではありません

出来なくは無いのですが、かなりのストレスを生じさせます。
そりゃそうですよね、ずっと鼻が詰まった状態で無理矢理口で息をさせられるのですから。

でも私たちヒトは簡単に口呼吸が出来てしまいます。ナゼなのでしょうか。
これは人体の構造上仕方のないことなのです。

私たちは「しゃべる」というとても稀な能力を身につけることでこれまで困難な生活環境を生き延びてきました(現代社会がこれだけ発達したのも、しゃべる能力のお陰かも知れません)。

この「しゃべること」がまさに口呼吸なのです。

そう考えるだけでも日常で「口呼吸」しない人はほぼいなくなっちゃいますね。

その1 喋る、歌う

思わぬ生活習慣が口呼吸に繋がることも

しゃべったり歌ったりということを考えてみましょう。


手旗信号を使ったり、筆談をしている、手話をしているという人でない限り会話は口で行っているはずです 。


私たちはコミュニケーションのほとんどを会話(おしゃべり)で行っています。


もちろん今ではメールや SNSやラインといった文字(メール)でも行っているという人も多いでしょう。

そういう人でも1日のうちに全くしゃべらないということはまず無いでしょう。
しゃべるということは口から息を吐いているわけです。


そして息継ぎの時に鼻から呼吸をするのではなくて口から息をすることがほとんどです。
まさにしゃべっている最中は口呼吸の状態だと言えるのです 。

これは歌を歌ったりあるいは吹奏楽など口呼吸を強制するような動作の時にも気を付けなければならないことです。
また激しいスポーツでも口呼吸になってしまいます。

しゃべるな、歌うなといっているんではありませんよ。これらはとても大切なことです。

長時間しゃべり続ける、歌い続けることに「口呼吸のリスク」があることを知って欲しいと思います。

  その2 寝る

寝ている時に口を開けていると・・・

次に「寝る」という項目をあげてみました。

寝ている時の姿というものは自分では全くわからないものです。

いびきをかいていたり、あるいは枕によだれがついていたり、朝起きた時に喉がヒリヒリする乾くなどといったことがある方は口呼吸をしている可能性があります 。

睡眠中は唾液の分泌量が極端に減ってしまいます。

ですから少し口が開いているだけでも口腔内が乾燥して口呼吸の影響を受けやすくなってしまいます 。これも無意識の口呼吸と言えるでしょう。

特に睡眠時無呼吸症候群

寝ているときに呼吸が止まる、弱くなる、これだけでもかなりの身体的にストレスになるにもかかわらず、口を開けていると「口の中カラカラ」です。

寝ているときは唾液の分泌が極端に減りますから、口の中がすぐに乾燥してしまいます。

 その3 習慣性の口呼吸

子どものポカン口、これが一番の問題です

3番目の口呼吸の問題は習慣性です。

実はこの習慣性ということが一番問題です。

鼻が詰まっている時に口呼吸になってしまうのは仕方のないことです。

ところが鼻が詰まっていないのに口をぽかんと開けて口で息をする人がいます。これが習慣性の口呼吸

この習慣性の口呼吸が長い期間続くと、歯並びが悪くなったり虫歯が増えたり歯周病がひどくなったり様々な体の変化が起こってしまいます 。

いつもお口がポカンと開いている人は習慣性の口呼吸です

これをはっきりと自覚することがとても大切です 。

 口呼吸改善にあいうべ体操

この口呼吸を改善するために大切なのが、舌の筋力です。

舌筋は、横紋筋といって自分で動かすことによって鍛えられますから、使わないと衰えてしまいます。

年をとると舌筋力が衰えてしまいます。

鼻呼吸の人は、舌が上あごにぴたりとくっついています。

口を閉じていても舌の先が、歯の裏に当たっている人は「隠れ口呼吸」なんですね。

その隠れ口呼吸を改善していくのが、あいうべ体操です。

舌筋を鍛えて、正しい舌位置にしていきます。

あいうべ体操のやりかた

そのような観点から口呼吸の問題を考えていくと、私が日常で診療してる時に、ほぼ8割の患者さんは口呼吸だということがわかります。

ではこの体にとって悪い口呼吸をどうやって改善していけばいいのでしょうか。

まず口を閉じるとことですね。

ところが唇の筋肉(口輪筋)は皮筋と言って薄い筋肉なので、これだけで口がしっかり閉じられようになることは難しいです。

そのために大きな舌筋を鍛えることが大切です。

そこでオススメしたいのが「あいうべ体操」です。

これを1日に30回、食後に10回ずつゆっくりと大きく口を動かして最後ベロを上と下に突き出します 。

あいうべ体操を3週間続けると、舌筋の力が付き、舌の位置が上がり楽に鼻で呼吸ができるようになります

あいうべ体操で口呼吸を鼻呼吸に改善

インフル激減!?

八代小学校(宮崎県)

ではこのあいべ体操を続けると体にどんなにいいことがあるのでしょうか。

ここに宮崎日日新聞の記事があります。
宮崎県の八代小学校での記事です。
全校生徒で「あいうべ体操」に取り組んだ所インフルエンザの感染が激減したというのです。
口呼吸から鼻呼吸に変えることによってインフルエンザが予防できるのですね。

口呼吸してるかも、と思ったらぜひ「あいうべ体操」で鼻呼吸になるように意識して下さい。
口呼吸に関しては、私がNPO法人日本病巣疾患研究会で総説を書いておりますのでそちらも参考になさって下さい。

口呼吸総説ページに異動します。

インフルにかからない身体つくりが出来るかも知れませんよ。

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執筆・監修 医師 今井一彰プロフィール

今井 一彰
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医・NPO法人日本病巣疾患研究会副理事長
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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