浮き指の人が増えている
「腰痛、肩凝り、姿勢の原因は足指の変形かも知れない」では、代表的な足指の変形として外反母趾、内反小趾、屈み指を取りあげました。
今回は、浮き指についてです。
浮き指と言うとピンとこない人もいるかもしれません。
足指が地面と接していない状態のことです。
軽い人だと10本の足ゆびのうち1~2本、ひどい人だと5本以上の足指がついていないということがあります。
これが浮き指です。
重心がかかとによってしまっていることが原因です。
ある調査によると小学生の約8割に浮き指が認められその割合がどんどん増えているということも報告されています 。
浮き指になるとどういう体の変化が起こるのでしょうか。
試しに立って自分の指を地面から浮かせてみてください。
体がふらつくのが分かるはずです、となると運動能力が低下してしまったり体が硬固くなったりということことが分かります。
浮き指のチェック方法
それではこの浮き指をどうやってチェックするのでしょうか 。
フットプリンターなどを使えば簡単にわかるのですが、そのような機械を持っている人はほとんどいませんから、実際に自宅でどうやって浮き指を判断するのかということを説明します 。
ここでは2つの方法を紹介します。
実際に見てみる
指が浮いているかどうかを実際に見てみるというのが一番簡単な方法です。
ところがこれは誰かに見てもらわなければなりません。
自分で足指を上から見て浮いているかどうかというのはよくわかりません。
ですから裸足になった状態で誰かに足を横から覗き込んでもらうということが必要になります。
お互いに足指が浮いているのかどうかをチェックしあってもいいかもしれませんね 。
特に問題となるのは第4、5番目の足指です。
ここが浮いている人はおそらく半分以上に上ることでしょう。
一人でやるならとっておきの方法がありますからあとで紹介しますね。
ペーパーテスト
では目に見えないくらいの浮き指というのはどうやって判断するのでしょうか 。
これは立った状態で足指の下に薄い紙を滑らせていきます。
すっと足指の下に紙が入り込むようであればこれは浮き指です。
実際に見てみるよりもこちらがずっと簡単かもしれません。
自分の足指の下に紙が入るなんてことを考えたことありませんよね。
それぐらい無意識のうちに浮き指になっている、つまり重心がかかとに写っているということになるのです。
母趾の浮き指とは
では足指の中で一番大切な母趾は浮き指にならないのでしょうか。
次は、この母趾の浮き指のチェックの仕方を見てみましょう。
立った状態で真正面から母趾の爪を見てもらいます。
そうすると母趾の爪がそり上がっているということに気づくかもしれません。
これが母趾の浮き指です 。
靴下の親指のところに穴が最初に開くという人がいるでしょう。
そしてその穴のあきを防ぐために爪を短くしてしまう、これが危ないです。
その穴のあきは爪が長いからではなくて親指の浮き指だからです。
ですから親指の浮き指が改善してくると爪の長さは関係なく自然と穴が開くことはなくなってきます。
浮き指の改善には
浮き指の改善には足指をやはりきちんと伸ばしてこと、そして土踏まず(内側アーチ)を形作ることが大切になってきます。
上の写真の人ですが小指の浮き指が改善していることがわかります 。
彼女は足裏のタコそして冷えで悩んでいました。
冒頭の写真を見ると足指の様々な変形があることがわかります。
これが改善していくとどうなっていくでしょう。
浮き指が改善している写真の状態では足指の冷えも改善しタコも薄くなっていました。
そして不思議と肩凝りも消えていました。
足が冷えるからといって靴下を何枚も重ねると屈み指になってしまったり、足指をきちんと使えなくなってしまったりして、浮き指になる可能性があります。
ですから足指を過剰に靴下で保護することは足指の機能にとってあまり良いことではありません 。
浮き指の改善には足指をきちんと伸ばしていくゆびのば体操、そしてその伸びた足指を持続的に矯正していく五本指靴下ゆびのばソックスが最適です。
専門的なご相談は、「痛みと姿勢の外来」までお気軽に。
自分で足指をチェックするとっておきの方法
100円ショップなどで売っている自立できる鏡を用意します。
これならどこでも入手できますね。
ちなみに写真の鏡は300円!ちょっとお高いです(^^ゞ
この鏡を自分の足の前に置くのです。
こうやってみると、ボッチの人でも自分の足指を観察することが出来ますね。
お試しあれ!
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執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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