こんにちは、みらいクリニックの今井です。動画をご覧いただきありがとうございます。慢性上咽頭炎の治り方その6をお届けします。
多彩な症状が慢性上咽頭炎の特徴
今回は「えぇっこんな症状も、歯の痛み、顎の痛み、逆流性食道炎みたいな症状、つかれとかパニック」ですね。慢性上咽頭炎というのは喉の部分の炎症なんですが、本当にいろんな症状を引き起こすわけですね。
この動画をご覧になっていただいている方、あるいは私のブログをこれまでも読んだことがあるという方はご存知だと思うんですが、もう一度しつこいようですがこの画ですね。
慢性上咽頭炎の代表的な症状です。代表的な。鼻炎とか後鼻漏、鼻が垂れてくる、そして目の痛みとか耳鳴り・めまい・頭痛・肩こり・喉の違和感・舌の痛み・歯の痛み・顎の痛み、慢性の咳とか咳喘息とか食道炎、様の症状という風に言われる。その他にもうつとかパニックになっちゃったりとかですね、あるいはこの肩こりからストレートネックですね、何ていうふうに言われるときがあります。
頭の中心部に炎症がずっとあるわけですから、いろんな症状が起きる。この周辺症状が起きるっていうのはむしろ当たり前なんですが、あまりにもこの症状がありすぎて、そして、 例えば頭痛がするんだったら頭痛の外来とか脳神経外科に行く。肩こりがひどいんだったら整形外科とかですねそういうところに行く。喉に違和感があるんだったら、甲状腺じゃなかろうかとか、喉の癌じゃなかろうかっていうことで、色々検査するけども、なんかでもへばりつくのが取れないなんていうことが出てくるわけですね 。
症状が多いから多剤処方に陥る
ここで陥っちゃうのがのがこれですね。多剤処方になりやすい。これはポリファーマシーといいますね。上咽頭炎といって受診をされてくる方のお薬手帳なんか見るとまあよくいっぱい処方されてますね。三つ四つは当たり前ですね。五つ六つ七つっていう方がいらっしゃいます。これポリファーマシーといいます。一つ二つであればですね副作用、それ喧嘩するとかしないとかってのは分かるんですけど、これが四つ以上なったらですねもう神の領域と言われています。誰も分からない、なので慎重にお薬を出す必要があるんですけど、あれもこれもそれもどれもというふうになるわけです。ちょっと戻りましょう
例えば鼻炎があります。耳鳴りがします。めまいがします。頭痛がします。喉の違和感があります。食道炎みたいな症状があります。ちょっと酸っぱいものが上がってくる時があります、なんてて言うとそれだけでお薬がどんどんどんどん追加されてしまうわけですね。
これがポリファーマシーといいます。問題になってますね。特に高齢者の方々ですけれども、高齢者の方々が10種類以上の薬を投与されてることは珍しくありません。こんな薬飲むのなんていうときもありますね。びっくりします。
よく処方される薬剤なんですけれども、例えばオノン(プランルカスト)とかキプレス・シングレア(モンテルカス)などの抗アレルギー薬ですね。それからプロトンポンプインヒビターですね。胃酸を抑制する逆流性食道炎を改善するために処方されてる時があります。
ところがこれが上咽頭炎から起こる逆流性食道炎のような症状であれば、いくら飲んでも効果がないわけですね。 プロトンポンプインヒビター、なんとかプロンというのが多いですね。タケプロンとかそういうやつですね。
去痰剤とか咳止め、ブログでも紹介しましたがメジコンなんてのはですね全くエビデンスありません。 メジコンという薬全くエビデンスありません。なのに処方されているわけです。刺身のつまみたいなもんですね。飲んでも飲まなくても 変わんない。だったら飲まないほうが良い。メジコンと蜂蜜を比べた研究というのがあるんですけど、咳を抑えるには蜂蜜の方が成績がいいんですよ。メジコン、全く不要でございます。
それからよく出るのが抗生物質ですね。これも不要です。慢性上咽頭炎には特定の起炎菌。それを引き起こす菌がいるわけではありません。ですから抗生剤を手を替え品を替え、例えばニューキノロンを出しました、ベータラクタム出しました、ペニシリン出しました、マクロライド出しましたと言ってもですね、ほぼ効果はありません。慢性副鼻腔炎などに対してマクロライドの少量投与っていうのはこれは非常に効果のある治療ではありますけど、慢性上咽頭炎については抗生物質不要です。
でいっぱい出るわけですよ。いっぱい薬が出る。それでも治らないと、なんとこういう風に言われちゃうわけです。
症状が多彩なときは最終的に・・・
メンタルの問題じゃないのって、精神的な問題じゃないのって言われるわけですよ。これで患者さんがまた傷つくわけです。医者自身が理解ができない症状群があると不定愁訴と言ったり、それからメンタル。心療内科行った方がいいよ、精神科行った方がいいというわけ。周りの方々も理解できない。そんな病院に行ってるのに治んないってあなたの気のせいじゃないのとか、精神的な問題じゃないのっていう風に言われるわけです。これでまた落ち込んでしまうわけです。
その他にも特に中年期以降の女性だと更年期症候群という風に言われることがあるわけですね。
違います。慢性上咽頭炎でございます。
メンタルの問題ではございません。
例えば、慢性上咽頭炎が発症した素地に口呼吸があると、当然うつとかパニックが引き起こることがあります。ですから慢性上咽頭炎で炎症を抑えることが大事。そしてそのベースとなっている口呼吸を抑えていくことも大切なわけですね。
慢性上咽頭炎にはこれらのさまざまな症状が出てきてしまいます。なのでこれを理解して、これをちょっとでも知っているドクターが診ると慢性上咽頭炎だよねという風にわかるんですけど、わからないとあれもこれもそれもどれもという風にお薬がたくさん出てしまうことがあります。この慢性上咽頭炎を知っているドクターはまだまだ少ないというのが現状です。
ですからそうなると患者さん側の方で自衛しないといけないわけですね。あれもそれもどれもこれも飲んでダメな場合は慢性上咽頭炎を疑う。これは自己防衛としてお薬を飲みすぎないこととして、1個言ったら1個出す医者がいるんですよ。1個症状言ったらそれに対して2個も3個も出すような医者がいます。それは 駄目です。飲み過ぎでございます。やめてください。
なのでこれだけ多彩な症状がある場合は慢性上咽頭炎を疑った方が良いです。
症状が多岐にわたる。だからこそ慢性上咽頭炎を疑うんです。ぜひともこれですね、こういう症状で悩んでる方が見られたのですね、慢性上咽頭炎じゃないのっていう風にお伝えしていただくことも大切だと思いますし、ご自分で今当てはまるところ3つ、これに3つ当てはまるようだったらですね慢性上咽頭炎です。 ですからたくさん飲み過ぎない、ポリファーマシーを自分自身で避けるためにも慢性上咽頭炎をぜひ知ってください。きちっと治療すると嘘みたいに改善することがあります。
あなたの症状が早く良くなりますように。これからも動画を届けていきたいと思います。ご覧いただきありがとうございました。よければ「いいね」押してください。チャンネル登録もよろしくお願いします。みらいクリニックの今井でした。
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執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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