ある意味「口呼吸病」
そう聞かれることが多いのですが、正直私も分かりません。
歯科に限らず病医院選びって難しいですよね。
今回はそんなお話しです。
さて、
と私が気がついたのが1999年頃。
口が悪いって言っても、悪口を言うということじゃないですよ念のため。
医者としては、卒業して4,5年目に当たりますね。
当時は漢方を習得のためにがむしゃらに診療をしていました。(いまじゃあ気力の衰えが先行してハードなことは無理だなあ・・・)
関節リウマチの患者さんを多く診ていて、リウマチはもしかしたら口の問題からおきているのかもしれない!
そう思ったけれど、なぜ口が悪くなるのかは全く分からない。
悩んでいるうちに、出会ったのが「口呼吸」という言葉。
衝撃でしたね。
東洋医学は、人間を丸ごと診ているといっていながら、目の前の患者さんが
口で息をしているのか、鼻で息をしているのか考えたこともなかった
からです。
それからです。
私が「口呼吸病」にとりつかれてしまったのは。
口をキレイに使用
口呼吸でカラダを悪くしているなら、口を閉じれば良いじゃないか
単純な発想です(^^ゞ
そうやって「あいうべ体操」を広めていくことになりました。
まさに私は、口呼吸のエバンジェリスト(伝道師)なんです。
当然、周りの仲間からは
と笑われるわけです。
そんなわけがあるはずないじゃないかと。
でも関節リウマチと歯周病菌の関連が分かるようになってきてから、流れが少しずつ変わっていきました。
まだまだ歯周病と関節リウマチの関係について知っている医師は少ないのが現状です。
歯科医師でも同じです。
実は、関節リウマチの検査で使われる抗CCP抗体というのは、歯周病菌や喫煙などの影響で発生する自己抗体なのですね。
それについては詳しく別項で書きます(予定しております)。
みらクリに通院されて、歯科医院を「変えて」関節リウマチが改善した脇田さんのお話を紹介します。
福岡県中間市の三阪歯科医院
私は、診察の時は必ず口の中を見ることにしています。
何の道具も使わず、その場で血管や粘膜の状態を見ることが出来る場所って口以外には人体にはちょっとないですね。
ここを見なきゃ「損」です。
脇田さんが受診された時もやはり口をチェックしました。
そこで思わず
と聞きました。
良い方の意味じゃなくて、悪い方の意味で。
おそらくしていらっしゃらないだろうと判断したのです。
ところが驚くべき答えが返ってきました。
まさかと素人の私でも思えるような口腔内の状態でした。
そこで脇田さんに無理を言って、自宅から何とか通える距離の三阪歯科を紹介したのです。
三阪歯科での歯科検診の結果は私の思っていたものとあまり変わらないものでした。
プラークがついて、歯周ポケットが10mm(1cm)以上もある歯が何本もありました。
絶句です。
これで「歯科医院を毎月受診していた」というのですから、どんな治療だったのか、どんな指導をしていたのか逆の意味で興味がわきます。
受診時の脇田さんのCRPは4.11mg/dlでした。
担当医からは、数値が下がらないので生物製剤を受診の度に勧められるくらいでした。
これがきちんと歯周治療を継続した二ヶ月後には1.68mg/dlまで低下していたのです。
もうその時には、10mmを超える歯周ポケットはほとんどなくなっていました。
脇田さんの経過
ここで脇田さんの経過をご本人の文章から。
私は10年前より関節リウマチを患っています。北九州市内の病院を回り、リウマチ専門医が折られる総合病院にかかっていました。薬の量は増える一方、一向に改善しない痛みの中、新薬や新しい治療法を勧められる日々・・・。
このままの対処療法で良いのか、模索する日々でした。そんなとき、一冊の本に出会います。「薬を使わずにリウマチを治す5つのステップ」今井一彰著、本の帯に(あなたの体の免疫力を元気にしてリウマチを克服する根本治療を紹介します)と書かれていました。これだ!孤雲にも、筆者の今井先生のみらいクリニックは博多にあり、すぐに予約を取りました。2015年5月のことです。
まず今井先生から、あいうべ体操で口呼吸を鼻呼吸にすること、上咽頭炎を治すこと、5本指ソックス(ゆびのばソックス)をはくこと、そして歯周病の治療をしっかりしてくださいと初めて聞くお話に、目からうろこ!そこで今井先生から紹介されたのが三阪先生でした。
すぐに予約を取り三阪歯科へ・・・待合室に並ぶ書籍は、私が読んだ書籍や、興味がそそられる者ばかりで一気に親しみがわきました。何よりも初日の検査で今の私の歯の下乗を詳しく説明して下さったこと、歯だけではなく、腸の大切さまで教えていただきました。
この日から歯周病と向き合う日々が始まりました。一年後には、なかなか下がらなかった血液検査の数値も下がり、歯周病との関連に確信を持ちました。
三阪先生の歯科医としての技術もさることながら、スタッフの皆さんの素敵な笑顔、親切な対等に本当に出会えて良かった!と実感しております。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
私は現在、自分の体験を元に、自宅で多重構造鍋を使った健康料理教室をしています。三阪歯科の待合室のように、色々な情報を発信していきたいと思います。
もし歯周病と関節リウマチが関係あることを知らなければ、もしかしたら脇田さんは生物製剤を使っていたかも知れません。
このことを知っている医師はまだまだ少ないのです(2017年5月現在でも)。
そしてほとんどの医師は、口の中の小さな炎症のことなど気にもかけないのです。
これでは治る病気も治らない可能性があります。
是非とも上の本を参考にして下さい。
脇田さんがますます元気になって行かれますように!
皆さんの周りでも、難病で困っている人がいたら口の中を綺麗にすることをまず薦めてあげて下さい。
それがヒントになるかも知れません。
執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
クリニック案内
amazon著者ページ
今井院長facebook
今井院長Twitter
今井院長Instagram
コメント