鼻づまりと上あごには密接な関係あり

小児歯科の山崎要一先生

鹿児島大学小児歯科学分野教授で、日本小児歯科学会前理事長の山崎要一先生にお越しいただきました。(○△Vまるさんかくぶいプロジェクトの一環です)

※山崎要一先生は第5回日本病巣疾患研究会で特別講演をなさいます(お楽しみに)

山崎要一教授を囲んで(右は太田秀人先生)

昨年10月に宮崎市で行われた小児歯科学会九州支部会の時に初めて山崎先生にお目にかかり、直接小児期に上顎を広げること、そのことによって呼吸が楽になることをレクチャーしていただきました。カンド~~しました。

と言うことで、山崎教授にお話しをお聞かせ願えないかとうかがったところ、なんと、こどもの日に福岡に帰っていらっしゃる際に可能であるとのお返事をいただきました(山崎先生は、福岡県のご出身)。ラッキー!!

今回は、小児歯科学教室の准教授・岩崎先生の論文を中心にお話を伺います。

その論文は・・・

小児期の上気道通気障害がもたらす顎顔面歯列咬合形態への影響と小児歯科からの睡眠医療への貢献

まぁ難しいタイトルですね(^^ゞ

実際に読みたい方は

(PDF、カラーですよ)

つまり

子どもの時に、鼻づまりやノドが狭くなることによって空気の通りが悪くなると、顎や顔の形が変わってしまうし、睡眠も障害されます。それを歯科的に改善できますよ。

という意味になりますね。

また

Tongue posture improvement and pharyngeal airway enlargement as secondary effects of rapid maxillary expansion: A cone-beam computed tomography study.

の中の問題についても触れています。こちらは抄録のみ

コーンビームCTでの研究:上顎急速拡大(歯科矯正の仕方の一つ)を行ったときにおまけ的な効果としてみられる舌位置の改善と上気道の気道拡大について

ですね。

コーンビームとはCT装置の照射の仕方です。

では通気障害をどのように評価するか

これはビデオの冒頭に出てくる画像なのですが、「赤いところが圧が高い」ところ、「青いところは圧が低い」ところです。

これは空気の通り道だけを抜き出してシミュレーションしています。

呼気時のものですが(吐くところ)、鼻の手前までが赤く(つまり圧が高い)、鼻の穴のところが青くなっています。

息を吐くときになんだかきつそうだなと思ってもどこに原因があるのはっきりわかりません

このCTを見ると、鼻の部分に詰まっているところがあることが分かります。

これにより、どこが詰まっているのか、詰まっている部分は一カ所なのか、それとも多いのか。
さらに、手術をした後にどのようになるのかなんてことも分かるようです(°0°)

かみ合わせの異常で受診する

鹿児島大学小児歯科では、かみ合わせの異常での受診が多いそうです。

鼻と口は一枚の骨を隔てて一体化していますから、分けて考えることが出来ません。

噛み合わせと呼吸の異常のデータを取ることが難しくて、今回のCTでの評価方法をわかりやすく示したのが今回の論文だということです。

小児のいびき、これは見過ごすことが出来ません。

CTのデータさえあれば気道の流れをシミュレーションできますから、気道のどこに問題があるのかを評価するのがとても楽になりますね。

漏斗胸や鳩胸も口呼吸の問題だと言われていましたが、睡眠障害(通気障害)を基盤にして起こることも解説してくださっています。

かみ合わせの異常は、呼吸の異常かもしれませんね

私が色々言っても始まりませんから、山崎先生のお話をご覧下さい。

子どものいびきは、おねしょや、歯ぎしり、不眠、日中の眠気、集中力の低下、成長発達障害が起こる危険性があります。

検査は

耳鼻咽喉科医との連携をして、睡眠時無呼吸症候群の有無を見ます。

鹿児島大学小児歯科では、3DCTデータで通気障害を解析できます。それにより気道を立体化して可視化するわけです。普通CTでは空気のあるところは黒くなるのですが、黒くなっているところを抽出するのですね。

空気を吸うときも吐くときもシミュレーションできて、問題は吸うときの方だそうです。

通気抵抗の図

このように気道の通気抵抗は、鼻腔が殆どを占めているのですが、この鼻腔の通気抵抗を減らすために、「上あご」を「適切に」拡げることが大切だとということです。

拡げることは歯科医であれば出来るようですが、その後の処置なども出来る歯科医に診てもらうことが大切だとのことです。

治療後、青い部分(抵抗が小さい)が増えている

上あごを拡げると、気道が広がり通気障害が改善していることがわかります。

これが1ヶ月ほどで起こることもあるそうです。ビックリですね。

舌位置も改善しています

この写真を見ると、治療によって舌位置も変化していることがわかります。

上あごが狭いと舌を置く場所がなくて通気障害が起こってしまいます。

この図は、最初の図とちょっと違いますよ、要注意。

これは、「すっている時のもの」です。

ですから、青色になっていると言うことは吸い込みの力がとても強くかかっていると言うことです。

息を吸うのにすごい努力がいるわけですね。

上あごと舌の間にも空間があるし(低位舌といいます)。

これを上あごを拡大すると・・・

青くならず赤くなっています、つまりスムーズにあまり努力することなく息が吸えているんです。

あ~~素晴らしい!

さらに低位舌も治っていますね。上あごと舌の間に隙間がない、これが「正しい鼻呼吸」です。

ついでに拙著を宣伝しておきます(^^ゞ 文庫本で読みやすいですよ。

 

口呼吸と鼻呼吸で顔貌が変わる!

どこに問題があるのかがわかると治療が変わる

口呼吸では顔が長くなりますね(ロングフェイス)。これは下顎の角度(下顎角といいます)が変わってしまうからです。咀嚼筋を使わないのでこのような変化が起こってしまいます。

口呼吸顔、鼻呼吸顔というのがあるのがうなずけますね。

顔貌は、咀嚼だけでも変わるんですね。もちろん舌位置も。

だから「あいうべ体操」ですよ^_^

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そして食事についての話に移っていきます(それは第二部で)。

※一眼カメラで取っているのでピントがぶれてしまいますね。すいません。

次回は気をつけます。

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執筆・監修 医師 今井一彰プロフィール

今井 一彰
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医・NPO法人日本病巣疾患研究会副理事長
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター

みらいクリニック(内科・アレルギー科・リウマチ科)
福岡県福岡市博多区博多駅東1-13-31駅東サンシティビル6F
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