食べることも学習と練習だ
私が時間配分を間違ってしまって、30分で一度切れてしまいました。
鹿児島大学小児歯科学分野教授・山崎要一先生のお話、第二部です。
第一部はこちらです。
鹿児島大学小児歯科では、かみ合わせの異常が気道の異常を引き起こしているかも知れないと言うことで、上あごの形を変えていくRMEという矯正治療を行っているとのことです。
RMEとは、Rapid Maxillary Expandionの略で、急速に上あごを拡げていく(横方向に)治療のことです。
子どもの歯並びだけじゃなくて、イビキやおねしょも改善することがあるそうですよ。
不思議ですね。
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ところで私は鹿児島出身ですから、鹿児島大学というと共通一次(当時)を受けに行きましたよ。確か理学部のキャンパスだったかな。高校からみんなで並んで行進して笑。でもどうして二次試験は鹿児島大学の医学部に行かなかったというと「余りにも近かった」からです。
当時私は、鹿児島市の桜ヶ丘団地6丁目に住んでいました(ローカルですいません)。ここ鹿児島大学附属病院(桜ヶ丘8丁目)とかな~~~り近いんです。見えるんです笑。こんな所につとめたら、夜間すぐに呼び出される可能性があります。ということで鹿児島大(鹿大といいますね)は受検しなかったのですね。
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私は、講演のときにいつも「健全な口に、健全な鼻が宿る」とお話するのですが、健全な口を作るにはやはり日常生活習慣なわけです。
年令に応じた食生活をするというのは、学習であり、技術習得でもあるのですね。
第一部で、上あごを拡げると鼻腔の容積まで広がるというお話を伺いました。
山崎先生は「適切に」上あごを拡げるということと問題が起きたときのリカバリー(救済・回復)の手段をシッカリと持っておくことの大切さを強調しておられました。
これが出来なければ、安易に手を着けてはいけない分野、治療だとも言えますね。
歯科矯正をするといろんなことが体に起こるようですね。
上あごを拡げすぎても問題が起こるとのこと。そりゃそうですよね。
過ぎたるはなお及ばざるがごとし!
それでは、続きの動画を早速ご覧ください。
かみ合わせとおねしょなんて関係あるの??
このビデオは○△V(まるさんかくぶい)プロジェクトの一環です。
上あごの形が変わると、鼻の容積が変わるというお話が山崎先生の第一部でした。
第二部では、日常生活で気をつけたいことをお話いただきました。
上あごを広げておねしょ(夜尿症)が治る?!なんてお話も聞くことが出来ましたよ。
泌尿器科の「おねしょ外来」に通っても治らなかったおねしょが、矯正装置をいれることによってピタッと止まるという不思議な現象。
病気を多方面から診ることの大切さを知ることが出来ます。
成長期の子どもで普段から気をつけたいこと
最後に、子どもの口をキチンと作っていくための秘訣を伺いました。
○型上あごへのアプローチですね。
- オーラルケア(口の中をきれいに保つこと)
- 年令に応じた適切な所持を与えること
- 個食(孤食)をさけること
- 口腔感覚を養うこと
1999年に口呼吸の弊害を知り、ずっと口呼吸問題の啓発に取り組んできましたが、舌位置と歯並びが関係しているなんて当時は知る由もありませんでした。
きちんと呼吸できる鼻を作ることは、しっかりとした口を作ることにつながっているなんてことも。
増田純一先生のお話しとまったく同じことを仰っていますね。やはり日常生活、基本です。
小さいお子さんを育てているご家庭は、今すぐ子供さんの上あごチェックですよ!
小児歯科と他科との連携について
私が山崎先生にお話をもっと伺いたいと思ったのは、この話を歯科分野だけにとどまらせておくのはともてもったいないと思ったからです。
口呼吸の弊害を知り、口呼吸で困る子ども達を減らしていく方法があればどんどんお知らせしていかなきゃいけませんから。
呼吸は、全身に関わること、人の一生に関わることです。
呼吸が楽にできるかどうかは、人生の質を左右すると言っても過言ではありません。
呼吸器を悪くした桂歌丸師匠が
息が吸えないのは金が無いより苦しい
とおっしゃったとか。
痛み止めはあっても呼吸の苦しさを止める薬はありません。
息が吸えない、吐けないというのは生死に直結するストレスです。
鹿児島大学小児歯科は、大学病院内の麻酔科や耳鼻咽喉科との連携はもちろん、他院での連携も始まっているとのことです(特定の矯正法に偏らないために、特定の企業、医院との提携、研究は行っていないとのことです)。
CTでの分析では、低位舌(舌の位置が低い、口呼吸の危険因子)の評価も一発で分かります。もちろんそのためだけにCTを撮るのはリスクがありますから推奨はしませんが。
いびきの問題から子どもの食習慣まで幅広い話題のお話を伺うことが出来ました。
お忙しい中を縫ってお越しいただいた山崎要一先生に心より感謝いたします。
中でも心に残ったのは、「患者さんの人生を背負う覚悟」と仰っていたことです。
小さい時に鼻呼吸出来る体になるかどうかは、その後の人生の質を左右しますね。
きちんと噛める、飲み込める口も同じだと思います。
その意味では、小児歯科というのはかなりの精神力が必要とされるでしょうね。
鹿児島大学小児歯科学教室のますますのご発展を祈念しています。
※山崎要一教授の講演は、第五回日本病巣疾患研究会でも聞くことが出来ます。
執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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