みらいクリニックにおけるコロナ後遺症外来の対象

新型コロナウイルスの影響はいまだ衰えることを知らず私たちの日常生活をガラリと変えています。感染することも心配ですが、よく耳にするようになったコロナ後遺症にも懸念を抱く人も多いのではないでしょうか。

発症から2ヶ月経った時点で体に何らかの異常を感じた人が50%程度いると報告されています(国立国際医療研究センター、対象者が少ないのですが、、、)。感染者の約半数です。

倦怠感や呼吸苦、脱毛や動悸、嗅覚障害などさまざまな症状で悩まされている人がいます。頭痛、睡眠障害、記憶障害(もやがかかった状態、ブレインフォグ)、関節痛、食欲不振といったものもあります。

後遺症の発症や重症度は、入院時の重症度とは無関係です。入院中は特に体に変化無く過ごしていた人でも、一月たって極度の倦怠感、意欲減退などで悩まされることは珍しくありません。

これをコロナ後遺症といっても良いと思いますが、コロナ後遺症には大きく3つ分かれます。

  1. 集中治療後症候群(ICU症候群)
  2. 急性症状の長期化(心肺機能へのダメージ)
  3. ウイルス感染後疲労症候群

です。1.集中治療後症候群は、ICU(集中治療室)で心身が不自由な状態で治療を受けたりして筋力低下、せん妄などを引き起こしてしまいます。2.急性症状の長期化は肺炎など直接的なダメージによります。

これらは時間が経てばある程度改善する事が期待されます。

3.ウイルス感染後疲労症候群は、これまでも風邪の後などで発症したもので新型コロナウイルスだけに起こるものではありません。前回のSARSでも報告ありました。そしてこれはME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)と同義と考えられます。いわゆるコロナ後遺症は狭義にはこの状態を指し、みらいクリニックで治療を行っているのも3.ウイルス感染後疲労症候群です。

これには慢性上咽頭炎が深く関与していると考えています。これまで診察、治療したコロナ後遺症の人だと中等度以上の慢性上咽頭炎の存在は100%でした(2021/04/07現在)。これは通常の後鼻漏や咽頭違和感・不快感などの率と比べると多く、特に重症の割合は突出しています。

またこれほどまでに炎症が強いのにもかかわらず鼻、咽頭の症状を呈しない人もいます。ご自分では鼻閉や後鼻漏といった症状がないからといって慢性上咽頭炎が存在しないとは限りません。疲労感が続く、薬を飲んでも改善しない等がある場合は、積極的に慢性上咽頭炎を疑って見て下さい。

ME/CFSに関してはこちらを参考にして下さい。

コロナ後遺症(LongCOVID)と慢性上咽頭炎

治療に関してはいまだ定まったものがなく、咳止めや鎮咳剤、鎮痛剤などの対処薬、漢方薬などの処方やリハビリ、カウンセリング(瞑想やマインドフルネスなど)、温和療法などが行われています。

みらいクリニックでは、コロナ感染によって引き起こされた慢性上咽頭炎がその根底にあると捉え慢性上咽頭炎治療を行っています。

治療手段としてはEAT(上咽頭擦過治療、Bスポット)が主ですが、鼻うがいやあいうべ体操などのセルフケアもとても重要です。

 

お近くに施行してくれる医院が存在しない場合は、まずは鼻うがい、口閉じテープ、あいうべ体操だけでもはじめて見てはいかがでしょうか。

 

コロナ後遺症では、かなり重症の慢性上咽頭炎をみます(これまでの治療例の4割に達するほどです)、このような経験はこれまでしたことがありません。その意味では、体内の免疫状態を大きく変容させる威力を持つウイルスであると言えます。

 

となればまずかからないようにすることが肝要ですから、睡眠、食事、休養といった体作りはもちろんですが、普段から鼻呼吸を意識して、口腔内の衛生状態に気を配ることが望まれます。

みらいクリニックの後遺症外来を受診後希望の場合は、以上の点を理解していただきますようよろしくお願いします。

執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール

今井 一彰
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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