書籍:つらい症状が続いたら慢性上咽頭炎を治しなさい

堀田修先生(堀田修クリニック院長・NPO法人日本病巣疾患研究会理事長)の書籍が出版されました。タイトルは「つらい症状が続いたら慢性上咽頭炎を治しなさい」です。慢性上咽頭炎がタイトルについた書籍はこれがはじめてでしょう。

今回は、書籍の紹介と慢性上咽頭炎について書きます。

この書籍は、2018年2月現在EAT(上咽頭擦過治療、Bスポット治療)を行っている全国120の医療機関のリストが掲載されています。

タレントの菜々緒さんも長く続く鼻の奥の痛みに鎮痛剤だけ処方されたとの報道がありましたが、鼻咽頭炎(鼻咽頭炎)だったとのことです。

この様に医師も知らない慢性上咽頭炎がわかる本です。

多彩な症状が引き起こされる医師も知らない慢性上咽頭炎

「慢性疲労」「めまい」「後鼻漏」「慢性かぜ・せき」「腹・胃の不調」「頭痛」「IgA腎症」これらのバラバラの病名に共通点があるとしたらどうでしょうか。

しつこく続く、疲労感や虚脱感、やる気の無い状態だとメンタルなものとして捉えられがちですが、これが体のある部分の炎症によるものだったらどうでしょうか。

その炎症を治療しないと症状は改善しませんね。その炎症部位が、上咽頭にあることが分かってきました。

慢性上咽頭炎とは

上咽頭とは、咽頭つまりノドの方の部分です。のどちんこの裏の辺りで、食事を飲み込んだときに急にむせたりして、ご飯粒が間違ってはいると痛くなる、鼻の奥の部分です。

左右二つの鼻の穴から入ってきた空気は、この上咽頭部分でぶつかって一つの流れとなって咽頭から喉頭そして気管支、肺へと送り込まれます。これが呼吸です。

ここが「慢性」に炎症を起こしていることを慢性上咽頭炎といいます。

急性とは違います。急性上咽頭炎は、風邪や上気道炎の状態です。慢性上咽頭炎は、何回も急性の炎症を起こしたためにその部位に炎症がくすぶっていると捉えてください。

このくすぶり型炎症がストレスとなって体に悪影響をおよぼすんですね。

堀田先生が慢性上咽頭炎に気がついたのは・・・

堀田先生が、IgA腎症に対する扁桃摘出ステロイドパルス治療を編み出して不治の病だったIgA腎症を治療可能な病気にしたことは、誠に素晴らしいことです。

しかし、扁桃摘出しても尿潜血が消えない症例がある、また一度尿潜血が消えても風邪を引いた後にぶり返す症例がある。

なぜ扁桃がないのに腎臓が攻撃されてしまうんだろうという疑問が残りました。

その時に「鼻咽腔炎」という病気を知ったのです。

それが「鼻咽腔炎の役割~文献的考察~」という一編の論文でした。長崎の山野辺、重野両医師のものでした(お二方とも耳鼻咽喉科医)

これで鼻咽腔炎なる病気がわかったのです。

その論文の一部です。2004年のものですが、鼻の役割、鼻腔・鼻咽腔の発生、鼻咽腔の神経支配、鼻咽腔と免疫のことについて書いてあります。

参考文献には、鼻咽腔炎発見の祖とも言える山崎春三先生、その普及に尽力された堀口申作先生のお名前もあります。

扁桃が除去されても、上咽頭に炎症が残ればそれが悪さをしてIgA腎症の治癒を妨げているのではないだろうかと上咽頭擦過治療(Bスポット治療)をされるようになったのですね。

口や鼻は命の糧の取り組み口となると同時に、気候や環境の変化に曝されて病気の元(原病巣)となってしまう可能性があるのです。

上咽頭炎が引き起こす多彩な症状

なんども出すスライドなので恐縮ですが。上咽頭炎は、多彩な症状を引き起こします。

上咽頭を中心にして、その炎症が頭頚部に広がると鼻炎、後鼻漏、眼痛、羞明しゅうめい(まぶしい)、耳鳴、めまい、片頭痛、緊張型頭痛頭痛、慢性頭痛、肩こり、首こり、喉の違和感、舌痛、歯痛、顎関節痛などが起こります。

これは直接的に炎症が関係しています。

そして自己免疫的機序が関与すると、掌蹠膿疱症、感染、アトピー性皮膚炎、慢性じんま疹、結節性紅斑、多形滲出性紅斑、胸肋鎖骨過形成症、SAPHO症候群、反応性関節炎などが起こります。

さらに自律神経的機序が関与すると、起立生涯、慢性疲労、線維筋痛症、うつ、不眠、パニック障害、PMS(月経前症候群)、仙腸関節炎、機能的胃腸障害などが起こります。

まさに上咽頭を中心とした、症候群(シンドローム)と言えますね。

これが一番始めに紹介したさまざまな病気なんですね。

口呼吸で考えてみる

上咽頭炎の原因としては、口呼吸や体の冷え、栄養障害などが考えられるでしょう。いつも風邪を引いているために慢性上咽頭炎になってしまったような場合も、その根本には口呼吸が存在しています。

私が以前作ったスライドですが、多くの患者さんは、花粉症だから、喘息だから、鼻炎があるから、疲れやすいから、睡眠時無呼吸症候群があるから口呼吸になるんだと考えがちです。

口呼吸は結果、であると捉えてしまいます。

これだと治るものも治らなくなります。それらの病気が治らないと、口呼吸が治らないということになりますね。

逆にこう考えて欲しいんです。

口呼吸が存在するからそれらの体の不調になるんだ、と。

口呼吸が原因だ、と。

慢性上咽頭炎を治していくのもEATだけではありません。

だから今回の書籍「つらい症状が続いたら慢性上咽頭炎を治しなさい」にも日常生活の注意点が書いてあります。

慢性上咽頭炎を自分で治すという項目には、鼻うがい、首湯たんぽ、口テープ、舌位置、口腔ケアなどセルフケアが紹介されています。

けっしてEATさえすれば良いというものではないのです。EATは慢性上咽頭炎を治療しますが、それだけでは充分ではありません。

私がネイザルケアセミナーをする理由でもあります。

最新の情報も満載

この書籍には上咽頭に関する最新の情報も載っています。

  • 脳の老廃物が排出される
  • 脳の機能が回復し、神経内分泌系の異常が改善する
  • 迷走神経刺激治療と類似の効果が期待される
  • レイリー現象との関係

などなどです。特にレイリー現象については、別項で書きたいと思っています。

生島ヒロシさんもEATを受けた

長引く咳で何が困るかというと、人付き合いです。

「ごほん、ごほん」と電車の中などで咳が出てしまうと、周りの視線が気になる時ってありますよね。

「こいつ、なんで咳でてるのに外出してんだよ」とか「菌やウイルスをまき散らして迷惑な人」って思われないかしらととても気になります。

咳の原因は、何も風邪だけではありません。例えば、緊張状態の時は咳払いをしたり、突発的な咳が続いたりします。

これはアドレナリンなどの興奮ホルモンが咳反射を起こすと考えられています。

でも、できるなら咳が出ない方が良いですよね。慢性上咽頭炎でも慢性咳嗽まんせいがいそう、咳喘息と行った長引く咳が症状としてでることがあります。

そして、嗄声させいというのも困った症状です。いわゆるしゃがれ声、声がかすれるという状態です。

特に声を使う商売の人にとっては死活問題です。歌手やアナウンサー、噺家さんといった職業の方々にこれまでEATを数多くやってきました。

生島ヒロシさんもEATで喉の調子を保っている方の一人です。

生島さんのラジオに堀田先生や私も出演させていただいたことが何度かあります。

そのご縁で、生島さんが堀田先生からEATを受け、喉の調子を保っています。

この書籍も、生島ヒロシさんが推薦して下さっています。ありがとうございます。

ぜひ手にとってご覧になって下さい。全国の書店で販売中です。

慢性上咽頭炎がなかなか治らないという方にお勧めするのは、ネイザルケアセミナーです。慢性上咽頭炎もセルフケアを併用することによって治癒への期間が短くなります。

日本病巣疾患研究会ではEAT講習会も

NPO法人日本病巣疾患研究会では、EATを行える施設を増やすため、技術講習会を行っています。

2018年4月15日に福岡で行います(募集は締め切り)。

慢性上咽頭炎治療には、医師がEATがきちんと行える必要があります。そのために技術の平準化の目的もあります。

技術講習会は、随時行っていく予定です。詳しくはサイトをご覧下さい。

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投稿者プロフィール

今井 一彰
今井 一彰みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医・NPO法人日本病巣疾患研究会副理事長
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
内科・アレルギー科・リウマチ科
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
息育、足育に精通
812-0013 福岡市博多区博多駅東1-13-31-6F
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