ぜんそくを自力で治す最強事典 (薬はへらせる! やめられる!) その1

ぜんそくは治る、治せる、薬をやめられる

気管支ぜんそくは、呼吸をするときの空気の通り道(気道)に、慢性の炎症が起こって過敏になり、発作的に空気が通りにくくなる病気です。気道のなかでも、特に気管支の通りが悪くなるため、気管支ぜんそくともいいます。重度の発作が起こって、緊急治療が間に合わないと、不幸にして亡くなることもあります。(本著より抜粋)

2018年1月27日に気管支ぜんそく、咳ぜんそくについてが本をマキノ出版から発刊となりました。

気管支ぜんそくはいまでも毎年1500人位の方が命を落とす病気です。私が学生だった1990年の頃は、毎年6000人前後で死亡数が推移しておりぜんそく発作での死亡を減らすのは急務と言われていました。

当時は、交通事故死も一年間で一万人ほどでした。現在では、その数が年間4000人を切るくらいになりましたので、時代は確実に良い方向へ向かっていると言えます。

今回のブログは、「ぜんそくを自力で治す最強事典 (薬はへらせる! やめられる!)」に関連して、自律神経と気管支ぜんそくの関係、そしてこの本が出版される経緯をお伝えしたいと思います。

 

あいうべ体操の出発点は安保徹先生から

まず今回の「ぜんそくを自力で治す最強事典」出版の経緯について書きます。これはもう20年以上前にさかのぼりますので、ちょっと長くなります、すいません。

私が、まだ口呼吸という言葉を知らなかった医学部卒後5年目くらいの頃のことです。

関節リウマチ患者さんやアトピー性皮膚炎の患者さん方の「匂い」がとても気になり、その出所を探していました。

匂いというのは、血液検査のように定量化(数値に表すことが出来る)出来ないので、他人とそれを分かち合うことが難しいのです。

同僚や先輩医師に「あの患者さん匂うよね」といっても伝わるかどうかは不明。かえって患者さんを傷つけることになるかも知れません。

それでも気になる匂い・・・どこからやってくるんだろう。その発生源はよく分かりませんでした。

リンパ球数で栄養状態を測る

若手医師だった私(笑)は、それからも外来診療、入院診療を熟す日々を過ごしていましたが、匂いのことが頭から離れません。

おそらくその匂いは「口から来る」ということまでは分かるのですが、患者さん方は歯もきちんと磨いているし、虫歯もあるわけではなさそう、どうして口が臭くなるのだろうと疑問ばかりでした。

ところで、患者さん方の栄養状態を把握するのに「アルブミン」という血液の中のタンパク質量が測定されます。さらに、私はそれに加えて末梢血中のリンパ球数も栄養状態把握に用いていました。

それはアルブミンは血中濃度が上がってくるのが3週間くらいかかって遅く、10日ほどで変化するリンパ球だとより早く栄養状態が分かるためでした。

ですから、常に白血球の中のリンパ球と顆粒球の比率を気にしながら診療に当たっていました。

その時にふと知ったのが「白血球の自律神経支配」という言葉です。

なんと白血球は自律神経(交感神経と副交感神経がありますね)によってもその割合が変わるというのです。これには驚きました。

交感神経刺激と顆粒球の増加、副交感神経刺激とリンパ球の増加が繋がっており、多くの病気は顆粒球が増える(交感神経が優位になる)ことから起こります。

そのバランスを考えて治療をしようというのがこの「白血球の自律神経支配」という考えです。福田・安保理論として有名ですね。

安保先生の「未来免疫学」を読んで腑に落ちたと同時に、感動しました。これは面白い、スゴイ。

そして口の中の炎症が巡り巡って関節に行き着いたのが関節リウマチであるとの表記に出会うのです。

そして同じ頃、口が臭くなる原因としての歯周病、口呼吸という言葉に出会ったのです。

これが私の本当の医師としての人生の始まりでした。

おそらく栄養状態を把握するためにリンパ球の数を気にしていなければこの本に注意が行かなかったでしょう。

ここから、リンパ球の支配→口呼吸→あいうべ体操と繋がっていくのです。

安保先生との共著の話が!

その後、安保徹先生と故・福田稔先生が主催しておられた「自律神経免疫治療研究会」(現在は退会)に入会することになり、爪もみや刺絡治療を行いました。

また安保徹先生には、日本病巣疾患研究会(当時)の顧問もお引き受けいただいておりました。

これは、日本病巣疾患研究会(現在はNPO法人日本病巣疾患研究会)の理事長である堀田修先生と安保先生が盟友であったという繋がりからです。

この病巣疾患関連でも安保先生と私の繋がりはありました。

この写真は、2014年に初めて安保先生と講演でご一緒させていただいたときのものですが、

「あいうべ体操は良いよ~~あいうべ~~って勧めているよ!」と声をかけていただきました。

2015年末か2016年に入った頃だったでしょうか、親しくしてたマキノ出版のO氏から

「安保先生との共著を出しませんか、ぜんそくの本にしたいんです」

という声をかけてもらいました。

私が断る理由もありませんし、むしろ喜んでお引き受けいたしました。

ところが・・・

安保徹先生ご逝去

2016年12月6日に安保先生が急逝されたのです。死因は大動脈解離だと伺いました。

突然のことで本当にビックリいたしました。

新潟大学を退職なさった後も、名誉教授として様々に忙しい日々をお過ごしになっておられたとのことです。

あまりに突然のことで患者さん方からも「暗殺されたのでは無いのですか」と良く聞かれましたが、おそらく違うと思います(真相はわかりませんが、ちがうでしょう)。

安保先生が急逝されたため、今回の企画本の出版も延長されることとなりました。

そしてこの度1年以上遅れて出版にこぎ着けることが出来ました。

本来であれば、安保先生のお名前の後に私の名前が来る予定だったのですが、私一人の名前で出版となったのはこの様な経緯がありました。

私が口呼吸問題に入り込む切っ掛けを作って下さった方であり、これまでも多大な知識を与えて下さった方でもあったので誠に残念でなりません。

この本は安保先生に捧げる本です。

気管支ぜんそくと自律神経のかかわり

最後に気管支ぜんそくと自律神経の関係を書いて「その1」を終わりにしましょう。

下の気管支の概念図を見て下さい。気管支の周りは気管軟骨に取り囲まれており自由に拡がることが出来ません。

器官の粘膜で炎症が起こると、手首をぶつけて手首の周囲が腫れるように、炎症の部位は腫れてしまいます。

腫れても外に向かって腫れることが出来ないので内側に腫れが向かいます。これがもともとの気管支を狭くしてしまって空気の流れが悪くなってしまうことによりぜんそくとなるのです。

 

この狭くなってしまった内側を広げる(気管支を拡張する)気管支拡張薬や粘膜の炎症を抑えるステロイド薬が使用されます。

気管支拡張薬としては、長時間作用型の吸入β2刺激薬が代表的です。これは、自律神経の一種である交感神経(活動時に働く神経)の働きのうち、気管支を広げる働きを促すものです。最近では炎症を抑える作用のあるステロイド薬といっしょに配合された吸入薬が多くなっています。
これらの薬を常に用いる一方で、発作が起こったときは、早急におさえるため、短時間作用型の吸入β2刺激薬などを用います。重症の発作時には、病院でステロイドの注射や点滴を受けます。
しかし、「発作を起こしては薬でおさえる」ということをくり返していると、気道がますます敏感になり、発作をくり返すという悪循環に陥ります。その結果、粘膜が荒れ、気管支などの壁が厚く、固くなり、ぜんそくが重症化していくことがわかってきました。
これを「リモデリング」といいます。「つくり直す」という意味の言葉ですが、医学の分野では、細胞のつくり直しで、臓器が分厚くなっていく状態を指します。皮膚の炎症でも、くり返していると厚く硬くなってくることがありますが、それが固定化するのがリモデリングです。
気道のリモデリングは、ぜんそくの重症化、ひいてはぜんそく死につながる危険な状態です(本著より抜粋、一部改)

気管支の収縮、拡大は自律神経によって支配されているので、自律神経のコントロールが気管支ぜんそくでは大切となってくるのです。

その自律神経のコントロールをうまくおこなって薬を辞めていこうというのが本著の一番伝えたいところです。

気管支ぜんそく、咳ぜんそくの薬は減らせます。止められます(※無理な自己判断で止めないようにして下さい。止める場合は主治医に相談したり、体調に合わせて行って下さい)

書店では販売されています。ぜひお求め下さい。

みらいクリニックの患者さんの壮絶なぜんそく体験記も載っています。こんな悪い人が止められたのなら私も止められるかも、と勇気がわいてくると思います。

手記をお寄せ下さった患者さん方に心から感謝します。

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自律神経を整えて病気を治す! 口の体操「あいうべ」

あいうべ体操が詳しくわかるムック本です。自律神経のこと、アレルギー疾患についても書いてあります。

フルカラー、漫画でわかるあいうべ体操。こちらも参考にして下さい。

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投稿者プロフィール

今井 一彰
今井 一彰みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医・NPO法人日本病巣疾患研究会副理事長
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
内科・アレルギー科・リウマチ科
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
息育、足育に精通
812-0013 福岡市博多区博多駅東1-13-31-6F
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