NHK・BSプレミアムに出演いたします。
偉人たちの健康診断・選「女王・卑弥呼のカミカミ健康法」
この番組は昨年11月に放送されたもので、今回は再放送です。
前回をお見逃しの方もぜひご覧下さい。
番組の内容紹介より
古代日本・邪馬台国の女王・卑弥呼はどんな暮らしをしていたのか?「魏志倭人伝」に「百歳まで生きる」と記された弥生時代の人々の健康の秘密を発掘された遺骨や遺物から探る。弥生人が苦しんでいた古くて新しい病とは?「狩猟」の縄文から「定住と稲作」の弥生へ、食生活の変化は日本人の健康にどんな影響をもたらしたのか?さらに卑弥呼が戦乱を治めた秘密にも迫る。最新の考古学の成果から弥生人の健康の知恵を“掘り起こす”。
馬場悠男先生とご一緒させていただきました
馬場悠男先生と言えば、国立科学博物館の名誉研究院でもいらっしゃってご高名な方です。
私も著作やテレビ、ラジオなどで勉強させていただきました。
この番組で共演させていただくことになり光栄でした。
馬場先生にはお目にかかったことがなかったのですが、3月に福岡で行われたSHTA記念大会にて特別講演者と言うことでご一緒させていただく機会を得ることができました。
とても気さくな方でいろいろな興味深いお話をさせていただきましたよ。
卑弥呼の時代の何が良かったのか
何でもかんでも昔は良かったというつもりは毛頭ありません。
現代の方がずっと生活やしやすく、生命が脅かされるような状況はあまりありません。
昔は良かった式のお話しは面白いですが、実際にタイムマシンでその時代に行き暮らしていくとなると大変だと思います。
ところで、馬場先生が若かりし頃にいろいろな土地へ研究をしにいった話などもしていただきました。
この講演会が終わってすぐにエジプトのルクソールへ行かれたそうですから、精力的にご活躍なさっています。
さて、馬場先生は番組中で「江戸時代では上流階級ほど顔がきゃしゃそれだけ食べものがいい」と仰っています。
食べもの通いとどうして顔がきゃしゃになるのか??
そうです、ここでいう”いい食べもの”というのは”軟らかいもの”、”手の込んだ料理”なんですね。
だから顔面の骨格が徐々に変化して行っていく。
すでに江戸時代の人でも弥生人と比べたら顔が狭くなってきています。
これは「噛まなくなったから」です。
噛まないと顎の骨が発達しません。
それだけ毎日の咀嚼というのは私たちの顔面発達に影響を与えているのですね。
また縄文時代では切端咬合といって上下の前歯が同じ位置で咬み合わさっていたものが、徐々に下顎が耳の方へ後退していくという変化も見られます。
弥生人からすると江戸時代の食事でも「軟らかい!」とビックリさせるようなものだったでしょう。
いわんや現代食となれば・・・
これが再現された弥生時代の食事です。
素材まるごと!ってのが多いですね。そしてよく噛まないと飲み込めなさそう。
当時の人が毎日この様な食事をしていたのかは分かりませんが(おそらく違うでしょうが)、現代だと「田舎料理」と表現されるかも知れませんね。
骨格が変わるもう一つの問題
上記したような食事の変化や骨格の変化というのは「記録に残る」のですが、呼吸や発音というものは記録に残りません。
現代のようにどこでも動画を撮れるなんてことはありませんから、どの様な発音をして、どの様に呼吸をしていたかなんてことは記録に残らないのですね。
それでも文献などを見ていくとどのような言葉をしゃべっていたのかがわかってきます。
私は、現代人の特長として「発音の問題」を挙げました。
具体的にはぜひ番組をご覧下さい。
発音は何も日本語だけでなく、英語でもどんどん変化して行っています。
とくに”大母音推移”という15世紀頃に現代の発音に繋がるような大きな変化が起こっています。
ウィキを見ていただくと分かりやすいです。
日本語も50年前と現代では言葉の持つ意味も変わりますし、発声の仕方も変わってきていますね。
”鼻濁音”も使う人は激減しましたし、”ら抜き言葉”も普通に使われるようになりました。
そんな発音の違いを指摘させていただきました。
もちろん対策として「あいうべ体操」も登場します。
神戸の講演会を取材していただき皆さんで「あいうべ~」とやっている風景が出ます。
ぜひご覧下さい。
5月23日 午後8時00分~ 午後9時00分(BSプレミアム)
偉人たちの健康診断・選「女王・卑弥呼のカミカミ健康法」
https://mirai-iryou.com/aiube/
執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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