歩くはやさで寿命がわかる?歩行者信号に勝てれば長生きできる!

歩くはやさで、おおよその寿命がわかる。

2011年に発表された研究では、歩くスピードがはやいほど長寿であることが分かったそうです。

はやく歩けるということは、カラダをシッカリと支えることができていて、全身の筋力が維持できているということです。

近年では「筋肉を鍛えることが最高のアンチエイジングだ!」とも言われています。

ここ数年、外出の機会がへってしまい歩くスピードが遅くなった…という相談を多く受けています。

今日はいつまでも元気に歩くためのセルフケアをお伝えします。

ぜひ、最後までお付き合いください。

Gait Speed and Survival in Older Adults

doi:10.1001/jama.2010.1923

歩きがはやいほど、寿命が長いと言われています。

2011年、JAMAに掲載された研究結果を皆さんとみていきたいと思います。。

この研究では、1秒間に何mのはやさで歩けるかを調べています。

ちなみに…

横断歩道の信号は、1秒間に1mの速さで歩ける時間で設定されています。

ご自身が横断歩道をらくらく渡れているか、思い出しながら読み進めてみてください。

まずは女性のグラフがこちら。

次に男性のグラフがこちら。

私を含め、男性は男性であるというだけで平均寿命が女性より短いと言われています。

平均より長い寿命を目指すために、毎日のセルフケアは欠かせません!

上記のグラフでは、以下のようなデータが示されています。

65歳の女性の場合。

1秒間に1.6mのはやさで歩く方の平均余命は、41年。

1秒間に1.0mのはやさで歩く方の平均余命は、25年。

1秒間に0.2mのはやさで歩く方の平均余命は、13年。

 

65歳の男性の場合。

1秒間に1.6mのはやさで歩く方の平均余命は、32年。

1秒間に1.0mのはやさで歩く方の平均余命は、18年。

1秒間に0.2mのはやさで歩く方の平均余命は、8年。

 

この研究をされたStudenski先生たちは、以下のように述べています。

1秒間に1.6mのはやさで歩ける方は、1秒間に0.2mのはやさでしか歩けない人に比べて、約4倍くらい余命があるそうです。

年齢と性別での予測余命中央値は秒速0.8m。

秒速1.0m以上であれば平均余命を上回り、秒速1.2mを超えれば並外れた余命になる。

横断歩道の信号の長さが秒速1.0mで設定されていることを考えると、やはり秒速1.0mは維持しておきたいですよね。

外来でも「横断歩道を渡るのが怖くなってきた…」とおっしゃる患者さまもいらっしゃいます。

元気に自分の足で歩くためにも、秒速1mで歩けることを元気の基準にしてみてください。

「100年歩ける脚づくり教室」を開催しました

2023年4月3日に福浜公民館で、100年歩ける脚づくり教室を開催いたしました。

教室の中で「歩行スピード」のテストをしたのですが、結果は上図の赤いライン。

結果は秒速0.9mでした。

※平均年齢は75歳、参加人数は26名。

平均的な余命といわれる秒速0.8mは既にクリアしています!

去年の7月と今年の3月に「足育講演」を担当させていただいたのですが、2/3の参加者が講演を聞いていただいた方でした。

すでに半数の方が「ゆびのば体操」に励んでいて、なかには「ゆびのばソックス」を履いていらっしゃる方も。

普段からセルフケアを頑張っていただいているからこそ、平均値が高めなのも納得です^^

ゆびのば体操をしている方の平均は秒速1.05m。

その他の方の平均は秒速0.8m。

やっぱり元気に歩くために、足指はめっちゃ大事ということが分かりますね。

次回の教室が7月。

歩行スピードがどこまで伸びるか、今から楽しみです♪

道具で歩くスピードは変わる

みらいクリニックでオススメしている「ゆびのばソックス」

履いて足指を伸ばすだけでも、歩行スピードが向上します。

みらいクリニックでおこなった歩行テストの結果が上図です。

平均年齢64歳の女性(54~77歳)が対象。

10m間隔でおいたコーンの間を、3分間でどれだけ歩けるかを調べました。

はだしでは平均で228mでしたが、ゆびのばソックスを履くだけで258mと30mも歩行距離が伸びました!

平均で13%も歩行スピードが上がっています!

最大で伸びた人は、なんと48m!

一直線に歩くわけではないので、コーンの周りをターンするときのスムーズさなども重要となります。

足指が伸びて広がることで、歩行速度が上がり、安定感が向上することが分かります。

 

歩行スピードがはやくなるということは、余命が伸びるということです。

さらに、安定感が向上することで転倒リスクを低下させることができます。

高齢者の転倒は骨折などのリスクが高くなりますし、一度の転倒で寝たきりになってしまうことも珍しくありません。

いつまでも元気に自分の足で歩いて、転倒のリスクを低下させるためにも…

ゆびのば体操&ソックス

人生100年時代だからこそ、足元からのセルフケアをオススメいたします。

 

執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール

今井 一彰
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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