履き心地はいいけど、足が外に外に倒れてしまう
足袋型ソックスを半日履いたスタッフの感想です。
以前ブログにも書きましたが、やっぱり足の小指が使えないようで…
足やスネが外に倒れて、O脚やがに股の状態で立ったり歩いたりしてました^^;
ということは…
一日に歩く歩数が6000歩だとすると、6000回間違った動きを繰り返すことになります。
やっぱり、個人的には足袋型ソックスはオススメしません。
※個人の意見なので、あしからず。
安定した土台作りのためにも、足指は広げていたい。
スタッフの感想を聞いて、改めて強く感じました。
足袋の歴史
足袋の起源には諸説あり、これだ!と特定はできないようです。
1つの説として、古墳時代(西暦400年頃)から用いられていた「襪(しとうづ)説」があります。
襪(しとうづ)は、下沓(したぐつ)がなまったと言われています。
下沓(したぐつ)とは、靴の下に履くという意味。
つまり、現在の靴下をイメージしていただければOKです。
当たり前ですが、靴と言っても現在のようなスニーカーではありません。
どんな靴かというと…
神社で行う神事のときに、神主さんが着ている装束をイメージしてみてください。
あの装束のことを「束帯(そくたい)」や「直衣(のうし)」といいますが、その時に履いている靴のことです!
正式名称は「浅沓(あさぐつ)」「革華(かのくつ)」「和沓(わぐつ)」といいます。
その靴の中に履いているのが、襪(しとうづ)なんですね。
この襪(しとうづ)が「足袋」に変化したのではないかと言われています。
鎌倉時代初期には、「足袋」という表記がすでに残っています。
当時の人たちが日常的に履いていたかというと…そうではないようです。
とくに、武家の正装は「裸足」というルールが^^;
足袋を履くには、領主の許可が必要だったそうです!
無許可で履けるのは、50歳以上の方のみ。
しかも、冬場の10月1日から2月20日までだったそうです。
「足袋御免」というウソのようなホントの話。
ちなみに、農民であっても庄屋や名主の許可が必要だった。
商人だけは自由に履いていた…とも言われています。
何が言いたいかというと、思っているより足袋は履かれていないということです。
もともとの歴史をさかのぼれば、神事のとき、装束などの正装のときに使うものです。
今で考えれば、冠婚葬祭の時のパンプスや革靴みたいなイメージですかね。
足袋ってカラダに良いの?
痛みと姿勢の外来では、足袋型のソックスはオススメしておりません。
なぜかというと、内反小趾のリスクが高くなってしまうからです。
と、よくご質問をいただきます。
私が調べたかぎりでは、あんまり履かれていなかったようです。
ホントに限られた場合のみ。
昔の日本人が使っていた!と言うなら、食べもの、着るもの…など
一部分だけ切り取るのではなくて、生活すべてを真似すべきではないでしょうか?
ちょっと目線を変えて、手で考えてみましょう!
- 指がわかれていない袋
- 足袋のような形状の鍋つかみ(ミトン)
- 指がわかれている手袋
日常的に使うなら、どれを選びますか?
多くの方が「指がわかれている手袋」ではないでしょうか?
指がわかれていないと、日常生活が不便になりますよね。
指の動きを補うために、肘や肩が頑張りすぎて肩がこりそうじゃないですか?
それは、足でも同じことが言えます。
足指の働きを阻害してしまうと、多くの場合、その他の部分(膝や腰)に負担がかかります。
スタッフの感想
カラダを張って検証してくれたスタッフの感想です。
実際の足は、上図の通り。
お昼過ぎには、足がツラくてゆびのばソックスに履き替えていました^^;
この足を見た他のスタッフの感想がこちら。
普段から足育に携わっているからこそ…の感想だとは思います。
ちなみに、ゆびのばソックスに履きかえるとこうなります。
靴下だけで、足の形ってずいぶん変わりますよね。
違いが分かりやすいように、ラインを引いてみると…
足指が閉じている状態と開いている状態。
カラダのことを考えるなら、開いている状態が良いです。
たとえば…
チューブソックスしか知らない方が、足袋型のソックスを履いたら?
足が普段より楽に感じると思います。
親指はわかれていますから、チューブソックスよりは足指の動きが出せます。
なので、足袋型のソックスで、気になる症状が改善できたという方も多くいらっしゃると思います。
でも、足袋型のソックスを試してみたけど、あまり効果を感じなかった…
という方は、足指を広げて伸ばす「ゆびのばソックス」をオススメします。
あなたの足指をピーンっと伸ばして、あなた本来の安定感を引き出してくれます。
私たちのカラダは、ちょっとしたことで良くも悪くもなってしまう。
だからこそ、靴下もカラダのことを考えて選んでみませんか?
執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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