健康チェックに「つま先立ち」を活用してはいかがでしょうか

外反母趾、膝痛、腰痛など、カラダの悩みはさまざまです。ですが、外来の経験を通して感じることがあります。「つま先立ち」ができるか、できないかが、健康の分かれ目だということです。

きちんと足指が広がって伸びていても、膝や腰の痛みが続く方がいらっしゃいます。

足の形はきれいであっても、足の機能が調っていなければ、症状の改善に繋がらないこともあるんです。

例えば、手が綺麗な人が顔も同じようにキレイとは言い切れいませんし、男性のゴツゴツした無骨な手から、柔和な曲線美の彫刻が生まれることもあるわけです。

見た目とその機能にはギャップがあるんですね。

さらにいうと、見た目は悪いけどおいしい料理と、見た目は美しいけどまずい料理、だと前者の方が良くないですか?(笑)

あなたの足の機能を簡単にチェックする方法として、つま先立ちをやってみてください。足指が曲がらずに、地面から浮かずにできていれば満点です。

つま先立ちできますか?

あなたは「つま先立ちできますか?」なんて聞かれたら多くの方は「できます」と答えますよね。

外来でも多くの方が「できる!」と答えてくださいます。しかし、その半数以上が「できていない」んです。

踵を持ち上げれればいい、ということではありません!その時の足指の”かたち”が重要なんです。

 

それでは皆さん、まずはつま先立ちをやってみてください。

しっかりと踵を持ち上げて…

頑張ってキープしましょう!そのまま、足指を見てください。

どうですか?足指はしっかりと伸びていますか?足指がしっかりと伸びていれば満点です(^^♪

 

外来でも多く見られるのですが、下図のように、踏ん張ろうとして足指がグッと曲がってしまっている方はいらっしゃいませんか?

また、足指が地面から浮いてしまう方もいらっしゃるかもしれません…。

実はそれ、正しいつま先立ちではありません!足の筋力が不足している状態なんです(^^;

これで何がわかるかというと、歩くときに足指をシッカリ使えているかどうかがわかります。

正しいつま先立ちができていない方は、足指を使わずに歩いている可能性が高いんです。

このようにぎゅっと足指がかがんでいると上手くつま先立ちが出来ないことがあります。

歩く度にあしゆびをぎゅっ、ぎゅっと曲げてしまいます。

足の2つの機能

歩くときに、足は大きく分けて2つの状態に変化しています。

まずは地面に足をつける瞬間ですが、衝撃をしっかり吸収できるように、脱力した柔らかくなっています。この状態になっているから、膝や腰に過度な負担をかけずに歩くことができるんです。

ジャンプして着地するときに、膝を曲げずに着地すると膝や腰に負担がかかりますよね?

それと同じように、足も柔らかく使うことが必要なんです!

 

次に地面を押す瞬間ですが、しっかりと力を地面に伝えるために、ギュッと力んで硬い状態になっています。地面を押してカラダを前に運ぶのに足が柔らかいままだと、力が地面にうまく伝わらずきれいに歩くことができません。

重たい荷物を押すときには、カラダに力を入れてグッと踏ん張りますよね?力を抜いて緩んだカラダでは押すことができません。カラダを前に運ぶときは、足を硬くしないとダメなんです。

 

この2つの動きが出来ていないために、カラダを痛めている方が非常に多いと感じています。とは言ってもこの動き、無意識に出来ないと意味がありません(^^;

そのための練習と体操をお伝えします。

柔らかい足を作る「ゆびのば体操」

まずは何といっても、足指を伸ばすことから始めましょう!

そのためには硬く縮まっている筋肉をほぐしてあげる必要があります。いつも言ってますが、ゆびのば体操は優しく、軽ーく行ってください!

強くやれば効果が高くなる…なんてことはありません。むしろ逆効果になる場合もあります。

ゆびのば体操で足指伸ばしストレッチ

硬い足を作る「つま先立ち」

硬い足を作るためには、つま先立ちを練習してみましょう!

つま先立ちを行うときは、前に書いているように、足指を伸ばした状態で行うように意識してください。そのために、ゆびのば体操を行ってから練習することをおススメします。

どうしても曲がってしまう…という方は「ゆびのばソックス」を併用されてください。足指、土踏まずを調えてくれるので、ゆびのばソックスを履いて練習をしてみてください!

運動は正しいフォームで行うから、正しい効果がでます。細かいことですが、足指を伸ばすということが大切なんです。

かがんだ足指を特殊な構造で伸ばしていくのがゆびのばソックスの特徴です。

つま先立ちで足指がかがんでしまう人にお勧めです。

ゆびのばソックスをはくと、ご自分の足の使い方が分かりますよ。

この写真では、足指の関節の所に靴擦れの痕があります。靴の中でかがみ指になっていますから、歩くときに足指をかがめた状態で蹴り出しているんですね。

上手く歩いているようで、実はかがみ指になっているという状態です。

こんな方には、ゆびのば体操とあわせてつま先立ちもお勧めします。

ご自身の健康を守るためにも、足を柔らかく、硬く使う練習を取り入れてみてくださいね(^^♪

執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール

今井 一彰
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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