ダウン症の娘の外反母趾が足指伸ばしで改善!歩くのが早くなり転ばなくなった

今回も足指のばしのお話しです。

いつもいろんな症状が改善することをお伝えしていますが、残念ながら「足指伸ばし(ゆびのば体操)でどんな病気も治る!」なんてことはありません。

しかし、足の指を伸ばすことで「カラダの動きや姿勢などを変える」ことはできます。

壮快2019年2月号(マキノ出版)でも紹介していただきましたが、ダウン症の娘さんの転倒癖に悩まれていたお母様から嬉しいご報告をいただけました。

ゆびのば体操をするようになってからというもの娘さんが転ばなくなって、自分からどんどん歩くようになってくれたとのこと。

健康な方からすると「それだけのこと」かも知れませんが、見守っているご家族にとっては大きな変化です。

子どもさんでも同じことが言えますが、わがままで「歩きたくない」のではなくて、痛みや転倒の恐怖から「歩けない」のかもしれません。

足の指を伸ばすだけで、本人にも、周りにも良い変化を起こすことができます。

歩きたくないのはなぜ?

歩けないのか、歩かないのか・・・文字にすると似ていますが、意味は全く違います。

壮快2019年2月号でも紹介させていただいたTさん。ダウン症の娘さんの転倒癖に悩まれて受診されました。

 

Tさん

娘には転倒癖もあるし、なんといっても自分から歩こうとしないんです・・・

娘の世話だけでなく、家事やご自身のこともしないといけない・・・

でも、なかなか自分の時間が取れなくてどうしたものかと悩んでいます

 

小さな子どもさんを抱えているご家庭でも同じような悩みというか、ジレンマがあると思います。

お出かけをして子どもさんが転倒してしまったり、「歩きたくない」とぐずったりすることもありますよね。

転倒癖もですが、実は「歩きたくない」の根本も足指にあることがあります。

 

靴が合っていなかったり、足指の機能が低下していることで「痛み」や「転倒」に繋がってしまうんです。

健康な状態であっても、靴があっていなければ足に痛みが出てしまいます。

それが「靴のせいだ!」とわかればいいのですが、子どもはそんなことわかりません。というか、大人でもわからないですよね。

歩きたくないの背景には、「歩くと痛いから」が隠れているかもしれません。

 

Tさんの話を聞いた後に、ダウン症の娘さん本人ともお話をさせていただきました。

・歩くのは嫌いじゃない

・よく転ぶ

・膝が痛くなると転びやすい

・痛いと歩きたくない

足を見てみると外反母趾、内反小趾などの変形があり、靴のサイズも合っていない・・・

これじゃー痛いはずです。

ゆびのば体操・ゆびのばソックス・靴のサイズをお伝えして様子を見ていただくととなりました。

ダウン症は、小さい頃はフロッピーインファント(ふにゃふにゃ小児)と呼ばれるように筋力が弱く、しっかりと体を支えられないのです。

足も扁平足でぺたりペタリとした歩き方になってしまいます。遺伝子の問題ですが、何とか工夫して転ばないようになると見守るご家族も楽になると思います。

姿勢が良くなり、重心の位置が変わった

一ヵ月後、転倒癖はやや残るものの、娘さんの姿勢が変化してきました。

それまでは、ぐにゃりとした感じだったものがすこし姿勢を保てるようになってきたのです。

そして、初診から二ヵ月後には転倒の回数が少なくなってきました。

Tさん
最近、自分から歩くようになったし、外に出ることが楽になりました

もちろん、娘さん自身も元気になってきましたが、お母さんも一緒に元気になってきました。

健康でいることは自分のためでもありますが、周りの人のためでもあります。

 

爽快2019年2月号にも乗っていますが、娘さんの足圧計の写真がこちら。初診時のものです。

今回注目していただきたいのは、写真の中程下にある赤い三つの点です。

これが重心の位置を示しています。大きな赤い部分は踵です。踵に体重がかかっており重心の位置を示す赤丸も踵寄りになっています。

つぎの図が5ヶ月後のものです。

足の指はまだまだ写っていませんが、重心の位置におおきな変化が出ています。重心の位置を示す赤丸が足の前の方に移動しています。

初診の段階では、踵重心でバランスを崩していましたが、5ヶ月後にはしっかりとアーチに重心が乗っています。

たったこれだけの変化でも、日常生活には大きな変化が表れます。

 

娘さんは足指が伸びることで転倒の回数が減って、姿勢がきれいになっただけでなく、口も閉じられるようになってきました。

口が閉じられるって当たり前のことですが、大人でもできていない人が多いんです。

特にダウン症の方は舌が大きくて口を閉じることが難しい場合があるんですが、あいうべ体操で滑舌が良くなったり、口を閉じることが出来てカゼを引かなくなったりすることが見られるようです。

口呼吸の弊害については下記のリンクを参考にされてください。

口呼吸について

痛くないから歩けるように

子ども向けの運動指導をしているときにも感じていたのですが、子どもは自分の気持ちや状況をうまく言葉にすることができないことが多いんです。

痛いから歩きたくないのと、きついから歩きたくないでは対処の方法がまったく変わってきます。

歩きたくない、という部分にだけフォーカスしてしまうと見落としてしまうことがあるんです。

うまく言葉にできないのであれば、なぜ痛いのか一緒に考えてあげることが必要だと思います。

 

Tさんの娘さんですが、今では痛みもなく、転倒することもなくなってきました。お母さんいわく、一番の変化は自分から歩くようになったことだそうです。

自分で歩いてくれるだけでも、見守る周囲の負担はかなり軽くなるはずです。

私の祖母が股関節の手術をして歩けなかった期間は、やはり大変でした。移動に倍は時間がかかるし、いつも気を向けていないといけませんから。

Tさんのお母さんの言うとおり、自分の時間なんてとても作れないし、作れたとしても疲れて何もできないと思います。

だから、少しでも負担が軽くなるだけでも、周りにいる家族にとっては大きな変化なんです。

 

冒頭に書いたように、足指伸ばし「ゆびのば体操」でどんな病気も治るなんてことはありません。

ですが、足指を伸ばすことで姿勢や動きを変えることはできます。

歩行時の痛み、歩いてくれないなどでお悩みの方は、痛みと姿勢の外来にお任せください。

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執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール

今井 一彰
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医・NPO法人日本病巣疾患研究会副理事長
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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