インソール(中敷き)を入れたら解決!なわけない。

Hさん
足の長さの違いを、インソールで揃えています。

そう仰られたHさん。

実に4年ぶりのご来院でした。

つらい腰の痛みに耐えかねて、先月に脊柱管の手術をされたそう。

これで楽になる!

と思っていたものの、痛みは変わらず・・・

これは足の問題かもしれない、と思い「痛みと姿勢の外来」へ再びご来院くださいました。

お話を聞いていると、靴に問題が^^;

過去にも、同じご相談を頂いたことがあったので、

今日はインソールについて書いてみたいと思います。

がんこな腰痛の原因は?

腰の痛みについて、Hさんに質問をしてみました。

石田
Hさん、腰の痛みの原因は聞かれましたか?
Hさん
はい、足の長さが違うからだと言われました
石田
それで狭窄症の手術を受けたんですね?
Hさん
そうです、今もインソールで足の長さを揃えてます
石田
え?!
Hさん
え!?

と、いう事で靴を拝見させていただきました。

左に3枚、右に2枚。全く違うインソールが入ってました。

思わず「なんじゃこりゃ~~?!」と松田勇作になりかけました^^;

石田
いつからこの状態で履いてるんですか?
Hさん
ん~、1~2年はこの状態で履いてます
石田
痛みが強くなってきたのはいつから?
Hさん
ここ1年くらいですね

左脚が短いから、左にインソールを多く入れる・・・

本当にそれで良いんでしょうか?

これを反対にしたことわざがありますね。

「屋上屋を架す」

屋根の上にまた屋根を作るということから「ムダなことをする」という意味なります。

インソールの重ね履きもまさにこの状態、ムダなことどころか、かえってカラダを悪くしてしまう恐れがあります。

足の長さの差はどこから?

足の長さの差を「脚長差」といいます。

生まれつきでない限り、カラダのどこかに原因があります。

ある日突然、右足だけ短くなる・・・なんてことは考えづらいですよね^^;

脚長差がでる原因もイロイロありますが、

(僕の経験では)骨盤の傾きや捻じれが大きく関わっていると思っています。

もちろん!

その他の要素も関わってきますが、今回はちょっと省きます。

大きく分けると、左右の腸骨と仙骨の3つで出来ています。

左右の腸骨が前後に傾きます。

後ろに傾いてしまうと、脚の長さが短くなってしまいます。

屈み指などで脚長差が起こってくる場合がありますから、その際はゆびのばソックスですね。

しっかりと足指を矯正すること。

ところで着調査が起こってくるイメージは下図の通り。

骨盤が後ろに傾くと、大腿骨が上方に引き上げられます。

ちなみに、Hさん。

新しいインソールを入れて歩いてみると、痛みもなく、背筋がピンっと伸びてきました!

Hさん
古いインソールは捨ててください!

と、置き土産を頂きました(笑)

脚長差は結果

僕は、痛みや症状って結果だと考えています。

痛みや症状に対するアプローチも大事だと思いますが、

原因に対するアプローチを意識しています。

足の長さが違うからインソールで差を埋めるより、

両足にしっかり体重を乗せれるようなインソールを使う方が良いんじゃないかな。

もちろん、骨盤にもアプローチはしますし、自宅でのケアもお伝えします(^^♪

原因に対して、考えられることは何でもトライします。

僕は諦めが悪いですからね(笑)

あなたが諦めても、僕は探し続けます。

その方に対して何がハマるかなんて、誰にもわかりません。

答えは教科書には載ってないし、ネットにも載っていないと思います。

あなたのカラダには、あなただけの答えがあるはずです。

もし、あなたがカラダのお悩みをお持ちでしたら、ぜひ「痛みと姿勢の外来」でご相談ください。

痛みと姿勢の外来(整形内科)

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執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール

今井 一彰
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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