足の指に痛みを感じると、歩くたびに不快感があり、日常生活に大きな支障をきたします。痛みの原因は、外反母趾や巻き爪などの変形、痛風のような急性の炎症、靴による圧迫など多岐にわたります。
放置すると悪化する可能性が高いため、痛みの場所や性質を正しく理解し、適切な対処を行うことが重要です。この記事では、足の指の痛みの原因を部位別に詳しく解説し、すぐに取るべき応急処置、病院を受診すべきサインまでをご紹介します。
また、痛みの原因となる「足指の変形」を毎日の習慣で整える「ゆびのばソックス」についても紹介しています。是非チェックしてみてください。
目次
足の指が痛い時に考えられる原因
足の指の痛みは、痛む場所や症状によって原因となる疾患が異なります。ここでは、足の指に痛みがある時に考えられる主な原因を解説します。
外反母趾
外反母趾は、親指が小指側に曲がり、付け根の関節(中足骨頭)が外側に突き出す変形です。ハイヒールや先の細い靴を長時間履くことで、足の指が圧迫され続けると、徐々に骨格が変形していきます。
突き出た部分が靴に当たり、炎症を起こすと痛みが強くなります。進行すると歩行時の痛みだけでなく、膝や腰の痛みにもつながることがあります。
外反母趾に関してこちらの記事で詳しく解説しています。
内反小趾
内反小趾は、小指が内側(親指側)に曲がり、付け根の関節が外側に突き出す変形です。外反母趾の小指版とも言える状態で、先の細い靴や小さい靴を履き続けることで発症します。
突き出た部分が靴に当たり、赤く腫れたり痛んだりします。放置すると変形が進み、歩行時の痛みが強くなります。
内反小趾に関してこちらの記事で詳しく解説しています。
強剛母趾
強剛母趾は、親指の付け根の関節(第一中足趾節関節)の軟骨がすり減り、骨棘ができて関節の動きが制限される疾患です。歩くときに親指を反らす動作で痛みが出るため、歩行に支障をきたします。
加齢や関節の使いすぎ、外傷の後遺症などが原因となります。進行すると関節がほとんど動かなくなることもあります。
中足骨頭痛
中足骨頭痛は、足の指の付け根の骨(中足骨頭)に過度な圧力がかかり、炎症や痛みが生じる状態です。開張足といって横アーチが崩れた足の人や、ハイヒールで前足部に体重が集中する人に多く見られます。
歩行時や立っているときに足の裏の指の付け根あたりに痛みがあり、まるで石を踏んでいるような感覚があります。
種子骨炎
種子骨は親指の付け根の裏側にある2つの小さな骨で、歩行時に体重を支えるクッションの役割をしています。ランニングやジャンプなどの繰り返しの衝撃、硬い地面での運動、足の裏に負担のかかる靴の使用などが原因で炎症を起こします。
親指の付け根を押すと痛みがあり、歩くときに地面を蹴る動作で特に痛みが強くなります。
痛風発作
痛風は、血液中の尿酸値が高くなり、尿酸の結晶が関節に沈着することで起こる炎症です。特に親指の付け根の関節に激しい痛みと腫れ、赤みが突然現れることが特徴で、夜間から明け方にかけて発症しやすい傾向があります。
飲酒や高プリン食、ストレスなどが引き金となります。男性に多く見られますが、女性でも閉経後には発症することがあります。
モートン病
モートン病は、足の指の間を通る神経が圧迫されて炎症を起こす疾患です。特に第3趾と第4趾の間(中指と薬指の間)に多く発症しますが、第2趾と第3趾の間にも起こることがあります。
ハイヒールや先の細い靴で足の指が圧迫されると、神経が骨の間に挟まれて症状が出ます。しびれ、灼熱感、電気が走るような痛みが特徴で、靴を脱ぐと楽になることが多いです。
モートン病に関してこちらの記事で詳しく解説しています。
バニオネット変形
バニオネットは、内反小趾に伴って小指の付け根の外側の骨が突出し、靴との摩擦で炎症を起こす状態です。テーラーズバニオンとも呼ばれます。
小指の付け根の外側に痛みがあり、赤く腫れることがあります。内反小趾と併発しやすく、足の幅が広い靴を選ぶことで症状の悪化を防ぐことができます。
爪の変形
爪の異常が足の指に深刻な痛みを引き起こすこともあります。巻き爪は、爪の両端が内側に巻き込む状態で、陥入爪は爪の角が皮膚に食い込んで炎症を起こす状態です。
深爪、足先を圧迫する靴、足の指に力が入らない歩き方などが原因となります。痛みが強く、赤く腫れ、膿が出ることもあります。特に親指に多く見られますが、他の指にも起こります。
魚の目やタコ
魚の目は、皮膚の角質が厚くなり、芯が真皮に向かって伸びて神経を圧迫するため、歩くと痛みを感じます。タコは皮膚の表面が厚く硬くなった状態で、通常は痛みはありませんが、ひび割れると痛むことがあります。
どちらも足に合わない靴や歩き方の癖で、特定の部位に繰り返し圧力がかかることが原因です。靴のサイズや形を見直すことで改善することがあります。痛みが強い場合は、自己処理せずに皮膚科や形成外科を受診しましょう。
足の指が痛い時にすぐ取るべき対処法
足の指に痛みが出た場合、まずは炎症を抑え、患部への負担を減らすことが重要です。ここでは、痛みが出たときにすぐに実践できる応急処置の方法をご紹介します。
足の指の痛みに対する初期対応・応急処置
足の指に痛みや炎症が出た場合、まず足を動かさず休ませることが大切です。無理に歩き続けると炎症が悪化し、治りが遅くなるため、必要に応じて杖などを使用し、患部に体重をかけないようにしましょう。
次に、氷嚢や保冷剤をタオルで包み、患部に15~20分当てて冷やします。痛みと炎症を和らげる効果がありますが、凍傷を防ぐため直接氷を当てないように注意してください。
腫れがある場合は、弾性包帯などで患部を軽く巻き、腫れの広がりを抑えます。締めすぎると血行不良になるため注意が必要です。足をクッションなどで心臓より高い位置に保つと、血液やリンパ液の流れが促され、腫れの軽減に役立ちます。
日頃使う靴の見直し
足の指の痛みを軽減し、患部の安静を確保するために、靴の見直しが重要です。靴紐が緩すぎると摩擦や圧迫が生じ、締めすぎると血行不良を招きます。
靴紐を適切に結び直し、足の甲がフィットするように調整してください。つま先に十分な余裕があり、指が自由に動くかを確認し、必要であればゆったりとした靴に履き替えましょう。
テーピング保護
テーピングは、患部を固定して動きを制限したり、外反母趾で曲がった指を物理的に開いたりすることで、痛みを軽減する対処法です。
ただし、専門的な知識がないとうまく巻けなかったり、長時間の使用で皮膚がかぶれてしまったりするデメリットもあります。また、毎日巻き直す手間もかかります。
そこでおすすめなのが、「矯正機能のある5本指ソックス」の活用です。
例えば「ゆびのばソックス」のような、矯正力のある至適圧構造(OPZ構造)を持つ特殊な靴下は、「履くだけのテーピング」と言えます。
テーピングのように皮膚を引っ張りすぎることなく、靴下を履くだけで足指を正しい位置に広げ、痛みの原因となる変形やアーチの崩れをサポートします。
すぐに病院を受診すべき足の指の痛み
足の指の痛みは、自己判断で放置すると悪化する可能性があります。ここでは、病院を受診すべき具体的なサインと、どの診療科を受診すべきかを解説します。
足の指に激しい腫れや内出血がある場合
足の指をぶつけたり、ひねったりした後に、激しい痛みと腫れ、内出血が見られる場合は、骨折や脱臼の可能性があります。骨折の場合、骨の位置がずれていることもあり、適切な治療を受けないと後遺症が残る恐れがあります。
すぐに整形外科を受診し、レントゲン検査などで骨の状態を確認してもらいましょう。
足の指の痛みが一晩経っても引かない場合
一晩安静にして冷やしても痛みが全く引かない、またはさらに悪化している場合は、重度の炎症や感染が起きている可能性があります。特に、赤みや熱感、膿が出ている場合は、感染症の疑いが強いため、早急に医師の診察を受けてください。
放置すると、感染が広がり、重篤な状態になることがあります。
歩くことが困難なほど足の指が痛い場合
痛みが強くて体重をかけられない、歩くことが困難な場合は、重大な疾患のサインかもしれません。痛風発作、重度の外反母趾、骨折、腱の断裂などが考えられます。我慢せず、すぐに整形外科を受診してください。
足の指が痛い時に受診すべき診療科はどこ?
足の指の痛みの原因によって、適切な診療科は異なります。症状に応じた診療科を選ぶことで、的確な診断と治療を受けることができます。
整形外科は、骨、関節、筋肉、腱、神経など運動器の疾患を専門に扱います。外反母趾、強剛母趾、モートン病、種子骨炎、中足骨頭痛、骨折、脱臼、関節炎などの診断と治療を行います。レントゲンやMRIなどの画像検査で詳しく調べ、必要に応じて装具療法、物理療法、手術などの治療を提案します。
皮膚科や形成外科は、爪や皮膚のトラブルを専門に扱います。巻き爪、陥入爪、魚の目、タコなどの治療を行います。巻き爪の場合、ワイヤーやクリップで爪を矯正する治療や、重度の場合は爪の一部を切除する手術を行うこともあります。
| 診療科 | 対象となる主な疾患 | 治療方法の例 |
|---|---|---|
| 整形外科、整形内科 | 外反母趾、モートン病、骨折、関節炎、強剛母趾 | 装具療法、物理療法、運動療法、生活習慣指導、手術 |
| 皮膚科 | 巻き爪、陥入爪、魚の目、タコ | 爪の矯正、切除、角質の除去 |
| 形成外科 | 巻き爪、陥入爪、重度の皮膚トラブル | 手術、爪の形成 |
| 内科やリウマチ科 | 痛風、関節リウマチ | 薬物療法、食事指導 |
この表は、症状に応じた診療科の選び方を整理したものです。自分の症状に合った診療科を選び、適切な治療を受けましょう。
まとめ
足の指の痛みは、外反母趾や巻き爪、痛風など、さまざまな原因によって引き起こされます。痛みが出たら、まずは安静と冷却で炎症を抑え、靴の見直しや患部の保護を行いましょう。
激しい腫れや歩行困難な痛みがある場合は、骨折や重度の炎症の可能性があるため、速やかに整形外科や皮膚科を受診してください。
足の指は体の土台であり、健康な足を保つことが全身の健康維持にもつながります。日常的に使う靴下や靴などにも気を遣い、足の形の悪化を防ぐ生活習慣を身に着けて、日々のケアを大切にしましょう。
足の形の改善や美脚の効果が期待できるゆびのばソックスについて、詳しく知りたい方はこちらからもご確認いただけます。是非チェックしてみてください。
執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業 現在に至る
あいうべ体操・ゆびのば体操などセルフケアの大切さを伝えている。テレビ、新聞、ラジオなどのメディア出演も多い。
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