読売新聞のヨミドクター連載中

あいうべ(息育) マスコミ

2020年2月より読売新聞ヨミドクター連載が始まりました。

 

 

タイトルは

はじめよう上流医療 あいうべ体操で元気な体

 

です。さてここで上流医療とは何でしょうか。

 

上流医療とは公衆衛生学で使われる言葉です。川に溺れている人たちがいます、次々と流されてきます。それを救う手段を考えると

  1. その場ですくい上げる、すくい上げる方法を洗練させる
  2. なぜ流れてくるのかを追求する(根本をみる)

の二つに分けられるでしょう。どちらも大切なのですが、あまりに流されてくる人が多いと川の上流を見に行ける人がおらずその場での救出作業に人手をとられてしまうでしょう。

 

これがいまの医療の現状です。上流医療は予防医療です。

高血圧には降圧薬が治療か?

病気が引き起こされる上流には生まれた国・場所や性別、育った環境などさまざまな要因が絡んでいます。

高血圧といってもその成因は千差万別なのです。ですから、高血圧すなわち降圧薬投与とするのはある意味危険をはらんでいるのです。

 

睡眠時無呼吸症候群による睡眠障害や職場環境によるストレス、食事の影響などさまざまな要因が絡んでいますから、それらをほどいて行かねばなりませんが、「とりあえず血圧を下げよう」となってしまいます。これが下流医療です。起こった病気、状態だけに対処するのです。

 

いろんな降圧薬が発売されていますが、それらは下流での救出をより洗練しようと発達してきたものですから根本的な解決になりません。求められるのは、「それが起こらないようにすること」という根本解決なのです。

それを治療するにはより深い問診、医療面接、詳細な治療計画など医師患者にとって大変な作業ですが、長期的な視野に立てば大切なのはどちらであろうかというのはアキラかですね。

 

そう根本的、より病気の上流を見直すことなのです。それが出来れば下流が変わっていくのです。

命の上流を見つめ直そう

 

さらに私はそれを身体に当てはめて身体の上流、命の上流医療を提唱します。

 

酸素と食物エネルギー、この二つを私たちは入れ続けなければ生きていくことが出来ません。その入り口が鼻と口です。

 

この鼻と口の状態が悪ければ、中流、下流に当たる身体の部位も悪くなってしまうのは容易に想像が付きます。でもみな「起こった病気」「起こっている場所」だけしか注意を払わないのです。

口呼吸や病巣疾患といった命の上流が関係してきて引き起こされる病気についてヨミドクターでは連載をしていきます。

毎月第2,4の月曜日に配信されます。要チェックですよ!!

もちろんゆびのば体操(足指のばし)や上流医療を考えていく上で大切な事柄もお伝えして行きますのでお楽しみに!

 

いろいろな場所で皆さまにお伝えできることが本当に有り難いです。

連載記事一覧

第5回 鼻呼吸促す「口テープ」の魔法 口の乾燥やいびき軽減 2020年4月13日

花粉症の人たちコロナ騒動でマスクの確保ができず、今シーズンは大変な思いをなさったのではないでしょうか。ヒノキ花粉の飛散も収束しだいたい花粉症も治まってきた頃ですね。
こんな話を聞きました。「あれ~今年はマスクがなかなか減らないなあ」と思っていたら口テープを毎晩していたお陰で花粉症がググッと軽くなってマスクの使用量が減ったというのです。来シーズンの花粉症に向けていまから口テープ(マウステーピング)で予防、予防ですよ。今シーズンも例年になく楽だった、アレルギーの薬を飲まなくてすんだという声をたくさん聴きました。

第4回 こんな唇は要注意! 全身の病気につながる口呼吸 2020年3月23日

唇の形も動かし方によって変わるんですよ。口呼吸だとポカンと口が開いてしまいますから、唇が乾燥する、上下にめくれて分厚くなってしまうという事が起こります。さらにはひび割れて出血したり、口臭の元になってしまったり、出っ歯になったりします。唇の力で歯が前の方に出っ張らないように抑えられているのですが、その抑えが効かなくなると出っ歯になってしまうのですね。ぱっと見ただけでも口呼吸をしているかどうかその顔つきで分かるようになります。あなたの唇は口呼吸の状態になっていませんか?

第3回 花粉症にも効く、鼻うがいとツボ押し 鼻呼吸で「人生が変わった」2020年3月9日

鼻づまりを解消する方法
2020の花粉シーズンは、例年より花粉の飛散が少なかったこともあり、ひどい症状に悩まされる人も目立ちませんでした。
全世界的なコロナウイルス騒動で外出を控えたり、マスクの着用を徹底したりと言うことも影響したかも知れませんね

今回のヨミドクターは、鼻づまり解消法でした。
「鼻呼吸が良いのは分かっちゃいるけど、鼻が詰まってどうしようもならない」とか「薬を飲むと鼻づまりはよくなるけど、口が渇くのがツライ」とかいろいろ外来でも言われます。そんな時には、鼻うがいと鼻の通りをよくするツボ押しです。
詳しくはヨミドクターをごらん下さい。鼻で息が出来るって本当に素晴らしいことですね。

第2回 口呼吸は危険がいっぱい 自分ですぐに改善できます 2020年2月24日

コロナウイルス騒動が全世界的な影響をおよぼしてきましたね。「正確な情報を掴んで」といわれますが、これだけ様々な情報が出回るとその真贋を見極めるのは困難です。
コロナ対策としていろいろと議論されていますが、鼻呼吸と鼻・顔面の温度について言及されることはほとんどありません。

顔・鼻の温度が上がると血液の中の白血球の働きがより活発になります。鼻には鼻毛、粘膜細胞上の線毛、さまざまな免疫物質が含まれている鼻汁、副鼻腔からの一酸化窒素などさまざまに外顆以来の異物に対する防御能力が存在します。それらをフル活用してコロナウイルスだけでなく風邪ウイルスを撃退したいものです。
鼻呼吸、鼻の温度を上げるためにまずは「あいうべ体操」ですよ!

第1回 全身湿疹 手荒れもひどく、わが子を手袋で世話した女性 どう治した? 2020年2月10日

慢性湿疹、ジンマシンで悩んでいる人は意外と多いものですが、「もう治らない」と諦めているという声もよく聞きます。もし肌に表れている病気の原因が肌になかったら・・・別のことにあったとしたら・・・と考えると身体を違った視点から見直すことが出来ますね。

これが上流医療です。病気の部位と原因の部位が違うという考えからスタートします。何に対するジンマシン、何に対するアレルギー反応だろうかと検査することも大切。同じようにいやそれよりも大切なのが「なぜこのような反応が出るようになったのだろう」という視点。もし命の上流(口と鼻)に病気の原因があったとしたら・・・。
皆さんの生活を見直してみる良い機会になることと思います。

執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール

今井 一彰
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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