目次
脊柱管狭窄症で悩んでいたのにスタスタ歩ける!
島根県歯科医師会が開催された県民公開講座にて「転倒と誤嚥で人生につまずかない方法」と題して講演をしてきました。
日本人の三大死因はがん(悪性新生物)、心疾患そして肺炎です。これはH22年までは第三位が脳血管障害(脳出血や脳梗塞)だったのですが、肺炎の数がそれを上回ったのがH23年。この結果は驚きを巻き起こしました。
高齢者の死亡原因としての肺炎対策はその重要性を増しています。なかでも誤嚥性肺炎の対策が重要です。
食事中にむせる、痞えるといった症状があると誤嚥性肺炎の予防が必要です。
口の不健康になると病気が増える、脚力が衰えると寿命が縮まる。
食べること、歩くことは私たちの人生を豊かにするためにとても大切なことなんですね。
今回は「転倒と誤嚥で人生につまずかない方法」を人生につまずきっぱなしの私がお伝えしてきました。
もちろんお話しの中心は、
- あいうべ体操
- ゆびのば体操
の二つです。
あいうべ体操で誤嚥を予防する
ご飯や餅を喉に詰まらせて窒息してしまう危険性は、誰にも存在します。
20代の男性がおにぎりの早食い大会で窒息死するという痛ましい事故が2016年に滋賀県彦根市で起こりました。
食事中の窒息死は、乳幼児や高齢者だけでは無いのです。窒息は、一瞬で命を奪ってしまいます。
- しっかりと咀嚼すること
- ゆっくりと食べること
- むせや唾液減少の場合は少量の水で唾液を補う
ことが大切です。
また窒息だけでは無く、誤嚥性肺炎・不顕性肺炎の予防は喉を鍛えること。そのためにもあいうべ体操は欠かせません。
特に、食事中にむせる方は食前のあいうべ体操を10回お勧めします。
あいうべ体操を続けて食事中にむせなくなった、熱発者が減った、唾液が出て味が良く分かるようになったという声を良く聞きます。
ゆびのば体操で転倒を予防する
あいうべ体操が舌を伸ばしていくなら、ゆびのば体操は、足指を優しく伸ばしていく体操。
転倒して打撲するだけなら良いですが、やっかいなのは「骨折」です。
足を骨折したらどこに行くのにも不便ですね。
高齢者の大腿骨頚部骨折は日常生活を大きく変えてしまうどころか、5年生存率は早期胃がんよりずっと悪いんです。
骨折をして一時的にでも寝たきりになってしまうとそのまま寝付いてしまうと言う危険性がつきまといます。
ゆびのば体操で階段がスッと登れるように
ゆびのば体操の効果は、言われただけではまったく想像が付かないでしょう。
ということで、会場の参加者の中からゆびのば体操の実演希望者を募りました。
はい、といって壇上に上がってきていただいたのはKさんという女性。
半年以上続く腰痛で腰部脊柱管狭窄症と診断されました。血流を良くする薬を飲んでいますが、一向に改善する感じもしません。
背筋は曲がり、歩くのはおぼつかない状態です。
裸足になってもらって足指を診断すると・・・
- 外反母趾
- 浮き指
- かがみ指
と足指変形の3点セットが揃っていました。
特に目立つのは外反母趾で、親指の爪はもろくなっておりポロポロ剥げてしまっていました。
Kさん自身も
と仰っていました。かなり冷えていますしとてもつらい状態だったと思われます。
そこでゆびのば体操をします。
本当に小さな足指の動きですから、会場の方も何をしているか分かりませんし、されているKさん自身も「??何かされていますか」という感じです。
そして階段を上ってみると・・・
スタスタと登れるじゃ無いですか!しかも、歩く姿勢も改善しています。
さらに「ゆびのばソックス」をはいてもらうと、曲がっていた背中がぴんと張り、さらに歩行姿勢が改善しました。
この変化には、会場から「おぉ~~っ」と大きな歓声と拍手が起こりました。
こうして足指が伸びていくだけで姿勢も変わるし、動きも変わるんですね。
これは「薬ではあり得ない変化」です。病気の治療というとどうしても薬をすぐに思い出してしまいますが、姿勢を良くする薬はありませんよ。
足指をしっかりと伸ばしていくことです。
脊柱管狭窄症といわれたKさんは足取り軽くご自分の席に戻って行かれました。
これが「ゆびのば体操」の威力です。
多田先生と足立美術館へ
松江市の講演を終えた後は、安来市のアルテピアの講演へと移動します。
外観からはなんか秘密工場みたいですね。
安来市主催の「食と歯のフェスティバルin安来」にて「あいうべ体操で元気な体」の講演です。
8020の表彰式の後お話しをさせていただきました。
さて安来市というと、足立美術館。
このアルテピアから遠くない(というより車で15分ほど)ということなので、多田先生が連れて行って下さいました。
閉館の45分前に着くことが出来て駆け足ですが館内を巡ることが出来ました。
雑誌やテレビでも見ていましたが、やはり本物は素晴らしいですね。
次は、ゆっくりと訪問したいです。
くるみ歯科はゆびのばソックスアドバイザー施設です
今回アテンドして下さった多田先生が院長を務めるくるみ歯科は、ゆびのばソックスアドバイザー施設です。
姿勢の悪さや肩こりなどは歯のかみ合わせとも関係していますが、足指の変形とも密接に繋がっています。
それらの両方から見てくれるのがゆびのばソックスアドバイザー施設のくるみ歯科です。
くるみ歯科は、「来る」人の「身」になっての「くるみ」なんですって。
島根県にもゆびのばソックスアドバイザー施設がありますので、足のことが気になるときには相談に行かれてください。
またゆびのばソックスアドバイザー施設は全国にあります。お近くを探してみてください。
今回お世話になりました安来市いきいき健康課、島根県歯科医師会の皆様方、そして足下の悪い中会場にお運び下さった皆様方本当にありがとうございました。
またいつかお目にかかれる日を。
執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
クリニック案内
amazon著者ページ
今井院長facebook
今井院長Twitter
今井院長Instagram
コメント