こんにちは!
「足指」から健康と運動をかんがえるトレーナー、石田です。
いつも足指のことばかり書いているので、今日は少しちがう話題について触れていきます。
突然ですが、皆さんのかかとは真っ直ぐと立っていますか?
もし倒れているのであれば、要注意。
腰痛や膝痛などのリスクがあります。
また子どもの場合でも、成長痛などのリスクが考えられます。
※年齢によっては倒れている方が正解の場合もあります。
かかとが倒れていると上記のリスクだけでなく、運動能力が低下してしまうことも。
今日は私が息子にやっているケアをご紹介いたします。
ぜひ、最後までお付き合いください。
かかと真っ直ぐ立ってますか?
自分で確認しづらい部分ではありますが…
かかとの向きを一度はチェックしていただきたい。
気がついていないだけで、かかとが内側にたおれている方もいらっしゃいます。
上図のように、内くるぶしがくっついていて、かかとがくっつかない状態を「過回内(オーバープロネーション)」と言います。
みらいクリニックでは、かかとが外に向いているので「外かかと」と呼んでいます。
外かかとになってしまう原因は様々あります。
- 足指の変形
- 靴のサイズ・履き方
- 足底部固有感覚の未発達など
外かかとになってしまうと、上記のように腰痛や膝痛のリスクが考えられます。
かかとが内側に倒れてしまうことで、土踏まずがうまく使えずに、地面からの反力が高くなってしまいます。
その反力を膝や腰で受け止めるので、負担が大きくなってしまいますよね。
歩き方の特徴として、地面に足を打ちつけるようなペタペタ歩きになってしまうことが多いです。
また運動能力の低下も懸念されます。
下記の研究では、小学生サッカー選手を対象に「過回内」「中間位」「過回外」のグループにわけて、敏捷性のテストを行っています。
早速ですが、結果は下記のとおり。
敏捷性において GA 群では、LHA 背屈位の中間群は 2.29 ± 0.11 秒、過回外群は 2.17 ± 0.07 秒であるのに対し過回内群では 2.42 ± 0.18 秒であり、過回内群で有意に遅い記録であった。また、LHA 最大底屈位の過回外群は 2.21 ± 0.11 秒であるのに対し過回内群では 2.39 ± 0.18 秒であり、これも過回内群で有意に遅かった。
参考研究:小学生サッカー選手の後足部アライメントが敏捷性・協調性に及ぼす影響
─プレゴールデンエイジとゴールデンエイジでの検討─
土踏まずのバネをうまく使えないので、敏捷性が低下するという内容もうなずけます。
もし子どもが「スポーツ選手になりたい!」というのであれば、かかとの向きはチェックしてみて損はありません。
子どものかかとも真っ直ぐ?
上記の補足をすこし。
痛みと姿勢の外来には、2~3歳くらいの小さなお子さんも受診に来られます。
外かかとでも同じことが言えますが、年齢によってはO脚が正解だったり、X脚が正解だったりします。
一般的な成長過程は下記のとおり。
- 0~1歳
O脚からストレートへ - 1~3歳
ストレートからX脚へ - 4~6歳
X脚からストレートへ
かかとの向きも同じように変化すると言われています。
- 1~3歳
内側に傾いていく - 4~6歳
内側に傾いている - 7歳以降
真っ直ぐになっていく
上記はあくまで統計学上の数字です。
成長過程には個人差がありますので、気にしすぎないように!
うちの子も歩きはじめるのが遅かったので、X脚になるのは遅かったです。
それでも、元気にすくすく育っております^^
私が息子にやっているケアは、どなたにでもできることです。
小さなお子さんをお持ちの親御さんは、ぜひチャレンジしてみてください!
ケアの方法は?
ケアは大きく分けると3つあります。
まず1つめは、「ゆびのばソックス」
息子は年齢のわりに背も大きく、足もおおきかったので、2歳前からゆびのばソックスを履くようにしてます。
保育園では、保育士さんの仕事がふえるので履いてません。
お休みの日は、かならず履いてお出かけします。
次に2つめは、「靴の履き方」
痛みと姿勢の外来で拝見する子ども靴のおおくが、かかとが踏みつぶされています^^;
靴のかたちが過回内のようになっていることがあります。
その中に子どもの柔らかい足を入れてしまうと、かんたんに変形します。
なので、かかとを踏まないこと。
そして、靴の面ファスナー(マジックテープ)をしっかりと締める。
これもすっごく大事。
なので、ファーストシューズのときから、キッチリと締めるようにしていました。
4歳半になった今では、自分でキュッとテープを締めてくれます^^
最後の3つめは、「足裏にいろいろな刺激を入れること」
歩きはじめる前からですが、とにかく足の裏をよく触ってました。
やさしく摘まんだり、くすぐったり、ツンツンしたり。
あと公園の芝生の上や砂浜では、裸足で歩かせたり。
自宅にある滑り台を滑るのではなく、登らせたり。
動物歩きで遊んだり。
スポーツトレーナーだからと言って、運動を教えたりはしていません。
ただ、一緒にたくさん遊んでいるだけです^^
息子が生まれてから、今までずっと続けているケアはこの3つ。
すごく難しいことをやる必要はないと思います。
「ゆびのばソックス」も「靴の履き方」も僕たち親がやっていれば、子どもは必ずマネします。
子どもの運動の力を引き上げるには、日々の習慣作りから!
成長痛などの予防にもなりますので、ぜひチャレンジしてみてください。
執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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