リトルママ九州版10月号にて「子どもの姿勢と転倒」について、今井院長監修のもと取材をしていただきました。
痛みと姿勢の外来では“子どもの姿勢や転倒について”ご質問を多くいただきますが、みらいクリニックでは「足元」に原因があると考えています。
子どもだけではなく大人でも同じことが言えますが、カラダを支える土台が不安定であれば、どこかに負担がかかってしまいます。
その結果として、姿勢のズレや転倒につながります。
結果にだけフォーカスを当てるのではなくて、原因を追究しないと本当の意味での解決には繋がりませんよね?
姿勢のズレや転倒などでお困りの方は、ぜひ足元を見直してみてください。
姿勢が悪くなる原因は?
子どもが転倒して顔にケガをする、前歯を折るといった事例が増えています。
その原因の多くは、姿勢がしっかりできていないからと考えられます。
子どもだけでなく大人も、姿勢を決めるのは体を支える足です。
逆立ちを想像すると分かるように、手の指がしっかり開いていないと力が入りません。
足も同様に、指が開いていないと踏ん張りが効かず、踵に重心をかけてバランスが崩れて倒れます。
それを防ごうとして一番重い頭を前に出して猫背になる、あるいはお腹を無理に突き出して反り腰になってしまうのです。
また、口で息をする子どもの場合、顎が開くことで気管が圧迫され、息苦しさを感じて背中を丸めることもあります。
子どもの姿勢が悪いのは、楽な姿勢を求めた結果とも言えます。
姿勢と足の関係
土台がしっかりしていないと建物が倒れるように、人間も足がしっかりしていないと姿勢が崩れます。
姿勢が悪くなると集中力がなくなると同時に、転倒のリスクが高くなって場合によっては骨折することも。
ただし、足ではなく体の上部からくる姿勢のズレもあります。
例えば、噛み合わせの影響からストレートネックになるといったケースです。
この場合は歯科で相談できますが、姿勢が悪くなる原因の殆どは、足にあることが多いようです。
日頃から気をつけること
足に原因がある場合は、まずは靴を見直してください。
個人差はありますが、1年間で2㎝も足のサイズが大きくなる子もいるので、機能やブランドなどにこだわるよりも、安価でも良いので5mm毎の買い替えをおすすめします。
また、足の裏にはいろいろな神経や感覚器官が集まっているため、たくさん刺激を与えることが大切です。
小さい頃はなるべく靴下をはかせず、体を動かす遊びをたくさんさせると良いでしょう。
姿勢には日頃からの生活習慣が現れます。
テレビはもちろん、スマートフォンやテレビゲームといったメディアの存在は、現代の子ども達にとって切り離せない存在です。
利用する際は、時間を決めて休憩をとりながら、という点を心掛けてください。
子どもの足はほとんどが軟骨
子どもの場合、大人と違って骨のほとんどが軟骨です。
完全に骨となるのは18歳頃だといわれています。
子どもは足が柔らかいので、大人以上に靴の影響を受けてしまいます。
成長期の子どもに履かせている「上靴」「ローファー」が足を壊しているのではいか?とみらいクリニックでは考えています。
ほとんどの上靴はゴム草履のように柔らかいですよね?
柔らかすぎる靴では、歩くときに必要以上に足が捻じれてしまうことがあります。
それが原因で、外反母趾や内反小趾になってしまうこともありますし、O脚やX脚のリスクも高くなってしまいます。
また、靴紐がないローファーでは、足が靴の中で泳いでしまい、足指を曲げて踏ん張らざるをえません。
グッと踏ん張る癖が強くなると屈み指に繋がってしまいます・・・。
すべての子どもが同じような症状が出るわけではないのですが、それは一人ひとり発育状況や筋力の差があるからだと思います。
ですが、カラダに合わない靴が原因でカラダを壊してしまう子どももいます。
上記のように、足元が崩れてしまうと姿勢のズレや転倒などにもつながります。
成長期だからこそ、シッカリとした靴を履かせてあげたいですね。
誰も教えてくれない「靴やカラダの知識」がもっと広まっていくように、これからもどんどん情報を出していきます!
周りでお困りのご友人がいらっしゃれば、ぜひ靴のことを教えてあげてください。
お子様がいらっしゃる方は、今すぐ靴のチェックをしてあげてください。
一人でも多くの方に伝わるように、ぜひご協力をお願いいたします。
取材のご依頼はこちらから
今井院長への記事執筆や講演、取材のご依頼・お問合せなどについては柿のリンクよりお願いいたします。
また、みらいクリニックスタッフによる「ゆびのば、あいうべ」息育、足育講演のご依頼も承っています。
東京都をはじめとする都道府県や警視庁などの官公庁はもとより、地域の公民館、家庭教育学級、社会保険福祉協議会などの実績があります。
執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
クリニック案内
amazon著者ページ
今井院長facebook
今井院長Twitter
今井院長Instagram