10月27日は、福岡市早良区の高取保育園さんにて先生方へ「足育講演」を開催させていただきました。
実は高取保育園さんは、10年以上も前から「あいうべ体操」と「ゆびのば体操」を日常に取り入れてくださっています。
園庭を裸足で元気いっぱいに駆け回る園児たちの姿を見ると、その積み重ねの成果を感じ、本当に感動しました。
目次
足育講演をやってきました
10月27日、福岡市早良区にある高取保育園で、保育士の先生方に向けた足育講演を行いました。
この園では10年以上前から「あいうべ体操」と「ゆびのば体操」に取り組まれており、子どもたちの健康を足元から支える意識がしっかり根付いています。
講演当日、園庭では園児たちが裸足で元気いっぱいに走り回っていました。
その姿を見た瞬間、思わず笑みがこぼれました。
土や芝の上で足裏にしっかり刺激を受けながら遊ぶことは、足を育むためにはとっても重要。
高取保育園では、裸足保育にも取り組んでおられます。
その結果は、園児たちの元気な姿を見れば一目瞭然!
先生方の日々の取り組みの成果を肌で感じることができます。
足指の大切さを体感してもらう時間
今回は実技の時間を多めに取り、先生方自身に足指の役割を体感してもらいました。
「ゆびのば体操」を一緒に行ったり、簡単なバランステストを試したり。
ほんの少し足指が伸びるだけで姿勢が整い、体が安定する。
その変化を体験した瞬間、先生方の表情が一気に変わりました。
「こんなに違うんですね!」という声もあがり、皆さんが前のめりで学んでくださっていました。
足指が上手く使えていないと腰を軽く押されるだけでも踏ん張れません。
足指をやさしく伸ばす「ゆびのば体操」をおこなうと、バチッと踏ん張れるように。
普段からゆびのば体操を取り組んでおられる先生も「これが本来の踏ん張りか!」と実感されていました。
「裸足保育」と「靴選び」の関係
講演の最後に、先生から「裸足保育のメリットとデメリットはありますか?」という質問をいただきました。
私は、小さな頃から足裏にいろいろな刺激を受けることはとても大切だと考えています。
ですから「裸足保育」には大賛成です。
ただし、実際の外来では「裸足保育をしているのに、足指や姿勢が気になる」という相談も少なくありません。
その原因は、道具による影響です。
登園・退園のときに履いている靴や靴下が、子どもの足指を押しつぶし、変形を引き起こしてしまうのです。
代表的なのは「屈み指」や「内反小趾」ですね。
指先が靴の中で動かせなくなることで、土台である足のバランスが崩れ、姿勢のゆがみや「側弯症」にもつながることがあります。
成長期の子どもにとって、これは見逃せないサインです。
私の息子が通っている保育園でも、2歳ごろから足指が変形しているお子さんもいらっしゃいました。
何気なく履かせている靴や靴下。
そのほんの少しの間違いで子どもの足は壊れてしまいます。
私自身も「靴の選び方」で苦しんだ
実は、私自身も中学生の頃に「成長痛」に悩まされた経験があります。
大好きだったバスケットボールを思うようにプレーできず、悔しい思いをしました。
少しでも症状を楽にしたかったので、整形外科に行ったのですが「様子をみましょう」としか言われません。
成長が落ち着くまで部活に参加しないようにとまで言われることもありました…。
原因を今考えてみると単純明快。
中学校に入り部活に入ったのですが、2つ上の兄が履いていたバスケットボールシューズのお下がりを履いていました。
兄の足の癖がついた靴を履き続けた結果、足の捻じれや姿勢の変化が起こっていたのでしょう。
また、靴のサイズもあっておらず足の形が少しずつ変わり、膝に負担がかかっていたのです。
だからこそ、私は「靴にこだわること」がどれほど大切かを、身をもって感じています。
そして、同じような苦い経験を子どもたちにさせたくありません。
正しい靴選びは、スポーツが上手になるためだけではなく、姿勢や集中力、将来の健康にも直結します。
「裸足保育」+「正しい靴選び」で未来を守る
裸足保育は、子どもの足を強く、健やかに育てる素晴らしい取り組みです。
そこに靴の取り扱いがプラスされると、さらなる健康効果を得ることができると確信しております。
裸足でも、靴を履いた状態でも、しっかりと足指を使うことができる。
それが「健康な足」です。
裸足で自由に走り回る時間があるからこそ、靴の中でも指を動かせる環境を整える。
その両輪が揃ってこそ、子どもの足は本来の力を発揮します。
今後もこうした講演を通して、先生方や保護者の皆さんに「足指の大切さ」や「靴選びのポイント」をお伝えしていきたいと思います。
小さな足がのびのびと大きく育っていける未来を、一緒に守っていきましょう。
「うちの保育園・幼稚園でも足育講演をしてほしい!」
「うちの医院でも個別にセミナーを開催してほしい!」
――そんなご希望がございましたら、ぜひ下記URLよりお気軽にお問い合わせください。
執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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