運動嫌いの医者が伝える「運動は薬である」 その3

新しい若返りホルモン

運動嫌いの医者の今井ですが、今では一日に一回はHIIT(高強度インターバルトレーニング)を行うようになりました。

やはり4分間だけと時間が区切られているのが良いですね。回数を熟すのではなくてその時の自分の調子に合わせて決まった時間一所懸命取り組むというのが続けられる秘訣なのかも知れません。スマホのアプリもありますから活用するといいですね。

またみらいクリニックでは「ゆるHIIT」を推奨していますから、初めてチャレンジするという人はこちらもご覧下さい。

このHIIT、毎日4分やったとしても一週間では30分足らずしかかかりません。HIITは二日に一回でも十分ですからそうなると週に15分程度でOk。たとえば日本高血圧学会が推奨する運動時間を記しますね。

 毎日30分以上あるいは週に180分以上の有酸素運動が勧められます。

さぁいかがでしょうか?

毎日30分以上の運動時間を取れる人は高血圧治療の対象となる年代の人では少ないのではないでしょうか。

運動が好きなら別ですが、私のような人間にはかなり高いハードルです。

でも運動は必要!!

さて今回はアンチエイジングのホルモンとしてこれから話題になって行くであろうイリシンの話です。医師林は筋肉から生まれるホルモンで、これらを総称してマイオカインと呼びます。マイオカインには300種類以上の物質が存在すると言われています。

ミトコンドリアを若返らせるイリシン

ミトコンドリアはエネルギー産生にとても深く関わっていることを「その2」で説明しました。

深く関わっているというよりミトコンドリアが無ければ私たちは生命活動を保てません。

ミトコンドリアは、糖質からはもちろん脂肪やタンパク質(アミノ酸)からもATPを生み出します。

そしてこのイリシン。イリシンは白色脂肪組織を褐色脂肪組織へ変換していくとても大切な物質です。

褐色細胞にはミトコンドリアが多いと記しました。イリシンはミトコンドリアを増やす作用があるんですね。

さてこのイリシンですが、加齢とともに減少していきます。うーーん残念です。年をとるというのはなんとも罪作りです。

このイリシンの役割ですがこれらの機能があります。

  • 脳機能を改善
  • 体重減少
  • 耐糖能改善

うん、何としてもほしいホルモンです。このイリシンが薬で飲めるんだったら運動しなくても良いじゃないと思った人はスルドイ、いまイリシン作動薬が研究されています。まだ形にはなっていませんが、将来的には飲めば運動になるなんて薬が創薬されるかも知れませんね。そ

私はそれまで生きているかどうか分かりませんので、今すぐにイリシンを増やしたいのです!

そのためには~~~~~~運動、エクササイズ!

もうここまでくると「何のことでも結局は運動しろってコトなんだろ」と思われるでしょうが、実はそうなんです。

一番最初にかきましたね「運動がこんなに大事だとは思わなかった」と。そうまさにそうなんです。

再び運動の効能

運動の効果効能としては

  • 認知能力を改善したり
  • がんを防いだり
  • 血液をさらさらにしたり
  • 体の炎症を抑えたり

といった素晴らしい効果がありましたね。

イリシンはこれらに加えて「UCP」を増やす作用があります。

UCPとは脱共役蛋白といいミトコンドリアなかで熱を生み出す作用を発揮しています。UCPに関しては第4回で詳しく伝えする予定ですが、ここではダイエット後のリバウンドを防ぐとだけ書いておきましょう。

イリシンは白色脂肪を褐色にする

褐色脂肪組織は、熱を生み出すために重要な脂肪だと繰り返し書いてきました。

ここでベージュ脂肪に登場してもらいましょう。

ベージュ脂肪とは白色脂肪組織が褐色化してムダに熱を生み出す脂肪組織に変わったものと捉えて下さい。

褐色脂肪の量は卵一個分程度と書きましたね。思ったよりもずっと少ないんです。

ところが白色脂肪はどうでしょう??

こちらはたっぷりと全身にありますね(^^;

これが褐色化してベージュ脂肪になるとしたら素晴らしくないですか??

これを増やしてくれるのがイリシンなんです。ところがイリシンは加齢とともにその量が減ってしまいます。それを増やすのがエクササイズ!!

もう耳にタコですね。

60代の方でもエクササイズを行えば数週間でイリシンが増えることがわかっています。

次は、このイリシンをどうにか楽に増やすことが出来ないかと言うことを探っていきますね。

運動嫌いの医者の真骨頂はこれからです。

執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール

今井 一彰
みらいクリニック院長 
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業 現在に至る
あいうべ体操・ゆびのば体操などセルフケアの大切さを伝えている。テレビ、新聞、ラジオなどのメディア出演も多い。
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