目次
「表現されない実力は無いも同じだ」
この記事では、メディカルパフォーマンス学講座の詳細について記しています。パフォーマンス学やプレゼンテーションに興味のある医療者向けの内容となっております。メディカルパフォーマンス学セミナー2025は2025年2月23・24日(日曜・祝日)の二日間に渡り行われます。佐藤綾子先生のパフォーマンス学セミナーを医療者向けに特化したものです。
「表現されない実力は無いも同じだ」これは「パフォーマンス学」の創始者・佐藤綾子先生です。ドキッとした人もいるのではないでしょうか。
医学は科学でありエビデンス(証拠・論拠)が大切だと言われます。治療や行為に科学的裏付けがあるのか、つまり「中身が大事」ということです。ところがただ良い事柄であってもきちんと伝えられなかったり、うまく表現できなかったりしては物事はうまくいきません。伝えたいこと、伝えるべき事を患者さんや他のスタッフに分かってもらう、納得してもらう必要があります。
正しい治療であったとしても、それを受けてもらわなければ意味がありません。例えば、医師が薬を処方したとして、それを患者側が服用するかどうかはその人の意志に委ねられています。どうやって納得して行動を起こしてもらうかは、医学とは別のやり方を持ってこなければなりません。
さて、1980年、当時まだ「想いは、黙っていても伝わるものだ」と言うパフォーマンス学など不要という信念に凝り固まっていた日本社会にはじめてグサリと、くさびを打ち込んだ佐藤先生は、ニューヨーク大学NYU大学院でパフォーマンス研究の日本人第一号として帰国しました。
しかし、猛烈な反対か無視ばかり。そのなかで、「我々患者の命を預かる医療者に不可欠な知識だ」とその重要性に気づかれたのは、当時、聖路加国際病院の中心的医師だった日野原重明先生です。日野原先生は1989年にいち早く佐藤先生を講師に迎えて医療シンポジウムを開催しました。
これが当時のポスターです。中央に佐藤文子先生、左端に日野原重明が写っています。まさにこの時から日本のメディカルパフォーマンス学が始まりました。
2023年から再開したメディカルパフォーマンス学は佐藤文子先生を中心として新たな局面を迎えて研鑽を積んでいます。今回のメディカルパフォーマンス学セミナー2daysによってあなた本来の実力を対外的にも発揮し、よりよい医療提供ができるようになることでしょう。「~感謝があふれるチームチェックバック~」を今回の合い言葉にして学んでいきます。
前回の講座についてはこちらを参考になさってください。今回は、二日間連続のセミナーとなっております。
このページの内容は随時アップデートしていきます(2024/10/11)
メディカルパフォーマンス学講座 2Days
※いずれの回も振り返りオンライン視聴可能です(参加方法変更の場合はお早めにお知らせください)
1日目 2025年2月23日(日) 10:00~17:00 昼休憩60分
2日目 2025年2月24日(祝) 10:00~16:00 昼休憩60分
メディカルパフォーマンス学セミナー2025
~感謝があふれるチームチェックバック~
会場受講 オンライン受講とも 27500円(税込み) 会場:ハリウッド大学院(六本木)
これは2023年のメディカルパフォーマンス学セミナーのようすです。様々な立場、職種の人々が佐藤先生の講義に耳を傾けます。
「~感謝があふれるチームチェックバック~」佐藤先生からのメッセージ
医療現場はチームです。医師がどんなに専門知識と技術が高くても、スタッフが良きチームメイトとして気持ち良く動いてくれないと医療効果もあがらない、職場の雰囲気も良くない。
この考え方の最大の特徴は患者さえも良きチームメイトに変えてしまうことです。具体例は講義の中でたっぷりお伝えします。チームメイトづくりのはじめの一歩をメディカルパフォーマンス学では「正確なチェックバック」に置きます。「言語は明解に、そのときの表情は明るく元気いっぱいに」が鉄則です。この習慣が医療者のストレスを減らします。
医療はチームワーク。大きな病院でも開業医でも同じ。チーム安全のための表現技法とその考え方を、すべての患者と患者になる可能性のあるすべての人のために、メディカルパフォーマンスを採用して正面から学んでいただきたい。日進月歩する中で、新技術や器具に投資し最新治療を学ぶこともとても重要です。でも、無料でできるご自身の表現訓練、医療安全のためのチームの動かし方の訓練がおろそかになっていませんか。シンプルなことですが、時代が変わっても人と人との結びつきは変わらないのですから、結果として信頼と増患と増収はそこにセットでついてきます!
なぜ防衛省幹部がパフォーマンス学を学ぶのか
さて、講師の佐藤綾子先生は防衛省幹部へパフォーマンス学の講義を10年にわたり行ってきました。防衛省の任務とパフォーマンス学は一見無関係に思えます。なぜ防衛省幹部がパフォーマンス学を学ぶ必要があるのでしょうか。それを探ると医療におけるパフォーマンス学の大切さも見えてきます。
この度、佐藤綾子先生の10年にわたる国防のパフォーマンス学訓練の日頃のお仕事、防衛省統合幕僚学校幹部指導教官のつぶやきを見せてもらいました。、「医療者と重なる大事なポイント」を佐藤先生に直撃しました。その日記の1ページをどうぞ。
「様々なまだ未熟な新入隊員が目立つ事故を起こすのがニュースになるが、幹部リーダーはもう10年近くも私の厳しいリーダーパフォーマンスの3時間授業をうけている。授業時間も最初90分間だったのに何度も延長時間に変えた」
そして
「コロナが日本にやってきた。まだその感染力の強さや具体的対策と政府の指示も錯綜する中で、私が日ごろ指導教官としてその自己表現訓練に当たっている日本の自衛隊員が、問題の『ダイヤモンドプリンセス号』に送り込まれた。船の中はすでに感染患者が増えるばかりの危機的状況だ。これ以上増えたら船内はますます危険になる。そんな事態の中で日頃から衛生維持とリーダーのチーム伝達訓練を繰り返した日本の自衛隊のみなさんは、実に見事だった。彼ら自身
も一人も感染せずに任務遂行を終了した。感動・感謝だ」
それではなぜ防衛省幹部がパフォーマンス学の研修を受けるのか、その理由を明らかにしていきましょう。
まず危機管理の観点からパフォーマンス学の習得は必須でしょう。
危機管理とパフォーマンス学の両方は、組織の運営やリーダーシップにおいて重要な要素です。特に軍隊やその他の上下関係が厳格な環境では、これらの分野の理解が望まれます。
危機管理は、組織が予期せぬ困難や問題に遭遇したときにどのように対応するかについての手順とプロセスを研究する分野です。これにはリーダーシップが不可欠で、リーダーは危機が発生したときにチームをまとめ、適切な行動を指導し、冷静さを保つ役割を果たします。
一方、パフォーマンス学は、個々の能力や集団の効率性を高めるための戦略と手法を研究します。これにはリーダーシップスキルの開発、チームビルディングのテクニック、目標設定と達成の方法、そして効果的なコミュニケーションが含まれます。
危機管理とパフォーマンス学、これらの関連性は、リーダーシップと組織の個々人のパフォーマンスが危機にどのように対処するかに直接影響を与える点からも切り離せません。効果的なリーダーは、自分自身とチームが最高のパフォーマンスを発揮する方法を理解しており、その知識を危機管理に適用することができます。これにより、チームは危機に迅速かつ効果的に対応し、組織全体の損失を最小限に抑えることができます。
規律が重んじられる軍隊では、リーダーシップと上下関係は非常に重要です。リーダーは効果的な危機管理と高パフォーマンスを達成するための戦略を開発し、その戦略を部下に伝える能力が必要です。また、部下は上司の指示を理解し、それに従う能力が必要です。
それらの観点から、危機管理とパフォーマンス学は、リーダーシップの観点から組織の成功に大いに貢献します。
医療は通常チームによって行われます。患者さん、療養者のケアを最適化するために、医療専門家たちが協力して対処します。つまり看護師、医師、薬剤師、理学療法士などが連携し、患者に対する包括的なケアを提供します。この協力的な働きは、情報の共有、異なる視点の統合、ひいては医療の質を向上させるために不可欠です。
あなたの職場で危機管理が必要な場面を考えてください。医療現場では、患者さんの急激な病状悪化や装置の故障、事故や災害など様々な形をとって現れます。それに対処できる能力を個々人が持ち、しっかりとパフォーマンスを発揮できる事が大切です。
この点からもチーム医療と危機管理は密接に関連しています。危機が発生した場合、チーム内のコミュニケーションと協調性が試されます。情報の共有、緊急対応の計画、及びリーダーシップの役割は、危機に効果的に対応するために必要不可欠です。医療者は、これらの要素を理解し、適応することで、医療と危機管理における重要な役割を果たすことができます。パフォーマンス学が活きてくるのです。
医学部講義にも取り入れられるパフォーマンス学とは
さて、ではパフォーマンス学とはどのような分野を示すのでしょうか。パフォーマンス学は、個人や組織のパフォーマンス(本来の業績や能力)を習得し、さらに最適化するための学問です。主にスポーツ、ビジネス、芸術などの領域で応用されます。もちろんこれには医療も含まれます。
なんと佐藤文子先生のもう一つの肩書きは「信州大学名誉フェロー」です。信州大学教育学部卒でもある佐藤先生はこの度「名誉フェロー」という称号を与えられて医学部でのパフォーマンス学講義を行いました。東京歯科大でもパフォーマンス学講義を受け持たれて立ち見が出るほどの人気ぶりでした。
メディカルパフォーマンス学は、医療分野における個人や組織(チーム)のパフォーマンスの向上を目指すために、能力やスキル、心理的要因、環境要因などの相互作用について研究します。具体的なテーマとしては、パフォーマンス向上のためのトレーニング方法、モチベーションの向上、ストレス管理、フロー状態の達成などを目的としています。
さらにパフォーマンス学の研究には、哲学、心理学、教育学、経営学、演劇学などの知識と手法が組み合わされます。データ収集や分析、実地研究、実践的なアプローチなどが行われ、効果的なパフォーマンス向上のプログラムを提供します。
パフォーマンス学は個人だけでなく、組織やチームのパフォーマンス向上にも応用されます。組織文化の構築、リーダーシップの開発、チームの協力性の向上などが研究され、組織全体のパフォーマンスを高めるための戦略的学問といえるでしょう。パフォーマンス学は、個人や組織が目標を達成し、最高のパフォーマンスを発揮するための科学的な手法と知識を提供します。
メディカルパフォーマンス学は、このパフォーマンス学を基礎として、医療、介護分野におけるパフォーマンス学を追求していく学問です。学問であるからには、エビデンスに基づいて行われます。もちろん医療は経験も大切です。私が申すまでもなく、医の巨匠であるウイリアムオスラー博士も「医学はサイエンスであり、かつアートである」また医学生に向けて「君たちが将来の職業とする医業は、ただ単なる手仕事ではない。アートである。」と仰っています。
私たちはメディカルパフォーマンス学を通して、パフォーマンスのサイエンスもアートも学んでいきたいと思っています。
なぜパフォーマンス学を医療に取り入れるのでしょうか
言葉遣いや態度には、隠れたメッセージがあります。 本人がまったくそれと気付いていない間にも、このメッセージは絶え間なく相手に向かって発信されています。医師は、診察室で向き合う患者からのメッセージを素早く的確に読み取った上で、自分からもうまくメッセージを発信することができれば、患者と効率の良いコミュニケーションが可能になり、良好な人間関係を築くことができます。 この作業は、 お互いの信頼のための第一歩であり、同時に、医師の本来の目的である質の高い診療を実現するための土台でもあります。 さらには、診療に対する患者の満足度にも大きく影響します。(新版 医師のためのパフォーマンス学入門 佐藤綾子 2018 日経BPマーケティングより)
この一文を読んでみても、家族や友人と行っている日頃のコミュニケーションにおいても同様ですが、職務においてはそれ以上の精度や確度で言語、非言語を含むコミュニケーションを要求されます。
一般週刊誌などを見ても医療不信を煽るものや、コロナ禍で反ワクやコロナ脳などとレッテル貼りをして非難するものなどコミュニケーションの断絶が問題になっています。そこで互いの信頼関係を構築するためにメディカルパフォーマンス学が必要となってくるのです。
「医師のためのパフォーマンス学入門」、佐藤綾子、日経メディカルより
1.「高コンテキスト文化」から「低コンテキスト文化」への変化
2. 患者の権利意識の変化と患者本位の医療の定着
3. インフォームドコンセントの普及
4. 医師の権威の失墜と医療訴訟の増加
5. 医療倫理への関心の高まり
6. IT化の進展に伴う情報の共有化と高速化
「医師のためのパフォーマンス学入門」、佐藤綾子、日経メディカルより
持続可能な医療を提供するためには収益を上げることは避けて通れません。赤ひげと称されるような採算度外視する医師が賞賛されることがあります。医療者としての崇高な精神は保つべきですが、自らの生活の基盤はもちろん、家族やスタッフの生活も患者の命と同じように大切なものです。ですから、収益を考える、集患を意識することは質の良い医療を提供しつづけるためにも必須なのです。パフォーマンス学を習得するとより良いコミュニケーションの構築が出来ることにより、さらに高品質な医療の提供から、周囲の評判、信頼が高まりを得ることができます。
つまり自らが良いと思う医療を提供し続けるためにもパフォーマンス学は有用なのです。
参加対象者
パフォーマンス学を学ぶべき医療者はどのような人たちでしょうか。私たちはできるだけ多くの医療に関わる人々が習得した方が良いと考えています。
たとえば薬剤師の業務を考えてみましょう。薬剤師のような専門家は、薬物治療の最適化、薬物相互作用を予見し副作用を防止する、服薬指導など患者教育、医師へのアドバイスなど重要な役割を果たします。パフォーマンス学を学ぶことは、これらの業務の効率性と効果性を最大化することができるでしょう。
他の医療者にとっても、パフォーマンス学は有用です。看護師は、患者のケアを管理し、医療チームの他のメンバーと協力する中心的な役割を果たします。
介護士は、高齢者や障害を持つ人々の日常生活を支援する役割を果たします。医師のみならずこれらの医療者がパフォーマンス学を学ぶことは、患者や療養者の生活の質を向上させるための効率的なケアを提供するのに役立ちます。
また理学療法士は、患者の機能性と運動能力を向上させるために、リハビリテーションと治療を提供します。パフォーマンス学は、患者の回復を促進するための最適な戦略と手法を識別し、適用するのに役立ちます。
総じて、医療における全ての専門家がパフォーマンス学を学ぶことは、さらなる医療の改善へとつながると考えています。
特に佐藤綾子先生は全国の医学部でパフォーマンス学、医療面接、患者医師関係などの講義を行っています。参加した方々からは「患者との信頼関係づくりにおいて具体的にパフォーマンス学の考え方とスキルがしっかりと学べた」「パフォーマンス学を学んだ上でのインフォームド・コンセントだと言う事は、非常によくわかった、そして楽しかった」などの声が届いています。
この講座の目指すところ
私たちはメディカルパフォーマンス学を通して医療が患者医療者関係のさらなる改善に役立つことはもちろん、医療者のより良いワーク・ライフ・バランス、QOLの向上を得られることを望んでいます。
それが~感謝があふれるチームチェックバック~です。
パフォーマンス学を習得することには、以下のようなメリットがあります。これらのメリットは、医療のみならず普段の日常生活や他分野のビジネスにおいても非常に有用です。
#1 業績・成果の向上: パフォーマンス学によって、自己管理やタスク管理の能力が向上し、効率的に仕事を進めることができます。結果として、業績や成果の向上が期待できます。様々なプロジェクトやチーム運営においても、効果的なコミュニケーションやプレゼンテーションの技術を身につけることで、成功の可能性が高まります。
#2 自己成長とキャリアの発展: パフォーマンス学は、自己意識や自己啓発の重要性を教えてくれます。自己成長の意識を高め、各々の専門分野における技術や能力を向上させることで、キャリアの発展や昇進の機会が増えます。また、自己成長の過程において、自己評価やフィードバックの受け入れ、目標設定の能力も向上します。
#3 プロフェッショナリズムと信頼性の向上: パフォーマンス学は、医療のプロとしての態度や職業倫理を身につけるための指針を提供します。私たちはこれを大善と表現しています。患者や療養者間の信頼性や誠実さは、パフォーマンスの重要な要素です。自分自身の姿勢や身だしなみ、コミュニケーションスキルなどを向上させることで、プロフェッショナルなイメージを構築し、信頼を獲得することができます。
#4 ストレス管理と健康への配慮: パフォーマンス学は、ストレス管理や心身の健康にも焦点を当てています。ストレスやプレッシャーを適切に管理することで、仕事に集中し、パフォーマンスを維持することができます。また、健康な生活習慣の重要性を学ぶことで、体調の改善にもつながります。
このセミナーで学べること
1.患者満足度の向上
2. 患者・医師間の信頼関係の確立
3. 患者の治療およびQOLの向上に対する意欲の増加
4. 患者の病状、感情、性格、欲求、 願望の正確な把握
5. 診療時間の効率化
6. コミュニケーション不全に起因する医師のストレスの大幅な軽減
7. 患者が発信するネガティブ情報の減少
8. 表現者としての医師の自信の強化
「医師のためのパフォーマンス学入門」、佐藤綾子、日経メディカルより
これらのことを学ぶことは仕事のパフォーマンスを高めることにつながります。さらにこの学びは業務をさらに円滑にすることにつながるため学ぶことの重要性を理解していただけると思います。
メディカルパフォーマンスを取り入れることは必要ですか。
私たちはもちろん必要だと考えます。医療者として、パフォーマンス学やコミュニケーションのトレーニングを受けることは、以下のような理由から有益です。自分が想像する治療のみを提供することは独りよがり、押しつけになることがあります。患者医療者関係(あるいは患者のキーパーソン)は双方向のコミュニケーションが大切です。
- コミュニケーションスキルの向上: 業務とくにチーム医療にあたっては相手との円滑なコミュニケーションが重要です。明瞭な発話や聴取力の向上、相手の意図を理解するための質問技法など、コミュニケーションスキルを磨けます。
- プレゼンテーションの技術: プレゼンテーションの際には、自身の表現力や説得力が求められます。明確な意志表現、適切な表情やジェスチャー、声のトーンやリズムの使い方など、プレゼンテーションの技術が習得できます。
- 自己管理とストレス管理: 長期的な高いパフォーマンスを維持するためには、自己管理とストレス管理が必要です。適切な休息とリラックスの時間を確保し、適度な運動や健康的な食事を心掛けることで、体と心のバランスを保つことができます。
メディカルパフォーマンス学講座では一連のセミナーを通して上記内容を提供し、講師参加者ともに切磋琢磨しながら学びあう場を提供します。
ここでは医師を例に説明しましょう。
患者との信頼関係構築: 非言語的コミュニケーションは、患者との信頼関係を築くために大切です。担当医師が自分の話を真剣に聞き、理解しようとしていることを感じることで信頼関係(ラポール)が構築されます。良好なコミュニケーションスキルを持つことで、患者は医師に対してよりオープンになり、症状や問題について正確な情報を提供しやすくなります。
チームワークと協力: 医療現場では、チームでの効果的なコミュニケーションが不可欠です。同僚医師や他の医療スタッフや看護師、技術者との協力や連携がスムーズに行われることで、効率的で質の高い医療サービスを提供できます。パフォーマンス学のトレーニングは、チームワークスキルを向上させ、協力関係を築くのに役立ちます。
患者教育: 医師の役割は、患者に対して適切な情報やアドバイスを提供し、病状や治療方法について理解を促すことです。良好なコミュニケーションスキルを持つことで、複雑な医学的用語をわかりやすく説明し、患者が主体的に治療に参加できるようにサポートすることができます。
患者満足度と治療効果: 研究によれば、医師のコミュニケーションスキルが患者の満足度や治療効果に影響を与えることが示されています。患者が医師とのコミュニケーションに満足し、納得感を持てることは、治療計画の遵守や継続性につながります。
長きに渡るコロナ禍で一般でもマスク着用が広がり、それはいまでも続いています。うまく表情が読み取れないことは不完全な意思疎通につながります。そのようなときにはノンバーバルコミュニケーションが有用です。手振り身振りを活用することはそれだけで信頼につながります。
そのことを意識しながら業務に当たるのか、従来通りに行うのかでは結果は当然変わります。医療者が対象者を観察するように、医療者もまた患者、療養者から”観察されている”のです。医療という舞台のパフォーマーであるという意識を持つことが望まれます。
参加費用 日程について
費用(会場、オンラインとも同額)
メディカルパフォーマンス学セミナー2Days
27,500円(税込み) 一回毎の料金ではありません。配布資料代含む。オンラインでもリアル会場でも同じ価格です。どちらでもご自由に選択できます。たとえば一回目はオンライン、二回目はリアル会場という選択も出来ます。できればリアル会場での参加をお勧めいたします。
日程(すべての参加者振り返り視聴期間2週間あり)
2025/02/23 10:00~17:00
2025/02/24 09:00~16:00
間に60分のお昼休みが入ります。お弁当の配布はありませんので各自用意をお願いします。
セミナー内容について
プラスアルファのメディカルパフォーマンス学
「医師のためのパフォーマンス学入門(佐藤綾子、日経メディカル)「表現されない実力は無いも同じだ」(佐藤綾子1995)より
佐藤綾子先生担当
① 「大善」の哲学に立つ医師の自信と説得力
② 患者とスタッフ、学会、社会などあらゆる場面で信頼される自分の見せ方
上記2つの学びで堂々たる結果として、チームが動く、評価が変わる、増患増収がついてくる。
1)メディカルパフォーマンストレーニング
いまメディカルパフォーマンスを本気で学ぶ。「表現されない実力は無いも同じだ」パフォーマンス学の鉄則で医療が変わる
2)患者信頼のMPを非言語視点で学ぶ
上手な聞き方伝え方、パフォーマンス学のコア「AS傾聴技法」3法則 「察しのいい人と言われる人はみんな傾聴力を持っている」佐藤綾子講談社α新書)
非言語表現の強みをぶASQの3原則、正確、継続、俊足 「非言語表現の威力」(佐藤綾子、講談社現代新書)
患者のホンネは顔にあり、長い話の満足的切り上げ方(「読がん力」(佐藤綾子PHP)話がうまく進む言語調整動作(佐藤綾子「自分をどう表演するか」講談社現代新書)
3)医療チームの力を最大化する
医療ミスを未然にふせぐチームチェックバック、チームチェック、ペップトーク、アサーションでみんなが明るくなる、学会発表でよく理解される一文一義の言葉の組み立て、患者もチームも味方にする3つの目的別スピーチ、どんな相手にも効くVSG(ビジョン・ストーリー・ゴール)プレゼン技法を学ぶ。
今井一彰先生担当
1)いまメディカルパフォーマンスを学ぶ
a)伝わらなければ意味がない 医療面接技法 伝える順序、傾聴、
b)面接実習 リピート、ミラリング、へそを向ける実習
2)講演、スピーチ力を鍛える
a)学会発表、講演、オンラインセミナーの講師力アップ
b)実習 ”はなす”練習
3)MPでなめらかな診療へ 笑顔が増える 増患、増収に向けて
a)笑顔と不機嫌 破壊的言動と礼節が医療に与える影響 両面提示を心がける
b)実習 具体的指示
参加特典動画があります
2022年末~2023年初頭にかけて行われた全4時間のメディカルパフォーマンス学セミナーを自由にご覧いただけます。
動画はお申し込みをしていただいた方のみがご視聴になれます。視聴URLについてはお申し込み後にお知らせいたします。
私たちは、様々な機会、メディアを通してメディカルパフォーマンス学を学んでいただきたいと思っています。ぜひご活用下さい。
執筆者について
今井一彰 内科医
スーパープレゼンテーションセミナーというプレゼン技法を伝えるセミナーを主催し、これまで500名を超える参加者にテクニックを教授してきた実績がある。このセミナーのサブタイトルは「また呼ばれる講師になるために」であるが、この技法を使った受講生からは、講演後すぐに次の講演を頼まれた、商談が上手くいくようになったなどの声が寄せられている。
医療関係内容を含めて著作は50冊を超える。
佐藤綾子先生との2ショット
参考文献
医師のためのパフォーマンス学入門 佐藤綾子著 日経メディカル
成功はPQで決まる 佐藤綾子著 Gakken
歯科医院のためのパフォーマンス学入門 佐藤綾子著 日本歯科新聞社
患者さんとスタッフの心をつかむデンタルパフォーマンス クインテッセンス出版
執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
クリニック案内
amazon著者ページ
今井院長facebook
今井院長Twitter
今井院長Instagram