つらい外反母趾の痛みは、履物、歩きかたで改善することができます。外反母趾の痛みを改善させる方法はいくつかありますが、今回は歩行について詳しく書いてみますね。
実は、足裏全体で地面を押すように、小股で歩くことがオススメなんです。大股でドスドス歩くと、踵ばかりで着地してしまって足の指を使わずに歩けてしまいます。ドンドン、ドスドス、カツカツと音を立てながら歩くのってちょっとオシャレじゃないですよね。
地下道で、カツーン、カツーンと音を立てながらハイヒールを蹴ってあるいている女性を見ると「痛みないのかなあ」と心配になります。
この踵着地、大股歩きが、足裏の筋力低下につながり、外反母趾の痛みに繋がってしまうことがあるんです。
歩くときに足指を意識してください!というと、歩き自体がぎこちなくなってしまいますよね。そもそも意識していても、5分くらいで忘れちゃいますし^^;
なので、あまり難しく考えるよりも「背筋を伸ばして、小股小股♪」と覚えてください。
それだけでも、足指の筋肉を鍛えることができます。
脚は前に出すな?!
歩くという動作は、足を前に出すということではありません。足で地面を、ぐっと押すことが歩くという動作だと考えています。
と言われても、いまいち意味が分かりませんよね?(笑)ということで、歩くという動作について、僕なりの考えをお伝えしたいと思います。
大きな理由は、以下の2つです。
地面を押す
まず、歩くってカラダを進行方向に移動させることですよね?
足を前に出すからカラダが前に進む…だとすると、カラダが宙に浮いている状態でも、足を前に出しさえすればカラダが前に進む…ということになると思うんです。
さすがに、カラダが宙に浮いていれば歩けないですよね?
なぜ歩けないのか?
そこに地面が無いからです。空中でバタバタしても、カラダを移動させることはできませんよね。
できるとすれば、アニメの中だけではないでしょうか?
ベタな感じで言うと、「トムとジェリー」でありそうな一幕ですよね(笑)現実世界では、さすがに無理があります^^;
つまり私たちは、重力と地面があるから歩くことができる…ということです。
そう考えてみると、「歩く=地面を押す」となりますよね。足の裏で地面を押すことで、カラダを前に進めることができるんです。
ブレーキをかけない
足を前に出して歩いてしまうと、歩くたびにブレーキがかかってしまいます。僕が大股歩きをお勧めしない一番の理由がこれです!
言葉で説明すると分かりにくいので、下図を見てください。
脚を大きく前に出すと、その脚がつっかえ棒のようになってしまいます。前に進もうとするのに、前に行かないように邪魔をしているんです。
車で例えると…ブレーキを踏みながら、アクセルを吹かしているようなイメージです。まず燃料をムダに消費してしまいますし、足回りがすぐに故障してしまいそうですよね?
じっさいに、膝痛や腰痛にお悩みの方の多くが、この大股歩きをされています。足指が使えていないうえに、歩き方でもカラダに負担をかけてしまっているんです。
いつも言ってますが、小股歩きですね!やり方はとっても簡単。
これもまず、下図を見てください。
脚を大きく前に出さないので、前の脚がつっかえ棒にはなっていませんよね?しっかりと地面を押すことで、カラダを前に運んでいます。
ちょっと見にくいですが、後ろの足は足指をしっかりと使っています。この動きがしっかりとできれば、外反母趾などの改善につながります。
難しいことを考えずに、「背筋を伸ばして、小股小股」と覚えてください(^^♪
ヒップアップ効果も
外来でも、パーソナルトレーニングでも、お伝えしているこの歩きかた。しっかりと意識して継続することで、嬉しい副産物があります。
地面を押してカラダを前に運ぶことで、お尻の筋肉が非常に発達します。簡単に言うと、ヒップアップ効果があるんです!
ただ歩くだけで、ヒップアップできるんです(^^♪もちろん、外反母趾などの足指の問題、膝痛や腰痛などの予防にも効果的です。
細かいことを言えば、お腹の意識、目線の位置、腕の振り方…など意識をしてほしいポイントはあります。が、まずは「背筋を伸ばして、小股小股」です!
歩く前には、カラダのバランスを調えるために「ゆびのば体操」&「ゆびのばソックス」を是非(^^♪
もっと詳しく知りたい方、美脚、美尻を目指したい方はパンプスフットケアセミナーもぜひ。
執筆・監修 内科医 今井一彰プロフィール
みらいクリニック院長
内科医・東洋医学会漢方専門医
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック開業
加圧トレーニングスペシャルインストラクター
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