みらいクリニック・今井院長の内科診療

EATって、どんな治療?
鼻の奥の炎症を、直接ケアする治療です。

「Bスポット療法を勧められたけれど、何をするの?」「自分の症状と、鼻の奥にどんな関係があるの?」。初めて聞く治療なら、疑問や不安があるのは自然なことです。

EATは、鼻の奥にある「上咽頭」の炎症を改善するための治療です。どこに、どのような処置をするのか。痛みや通院についても、順番にご説明します。

EATはどんな治療?

EAT(上咽頭擦過治療)は、鼻の奥にある「上咽頭」の炎症を改善するための治療です。「Bスポット療法」とも呼ばれています。

塩化亜鉛という薬液を含ませた綿棒などを使い、上咽頭の粘膜をこすって処置します。この「こする」ことを、医学用語で「擦過(さっか)」といいます。

上咽頭は、鼻の奥とのどがつながる場所

上咽頭は、口を開けて鏡を見ても確認しにくい場所にあります。ここに炎症が長く続く状態を「慢性上咽頭炎」といいます。

のどの違和感や、鼻水がのどへ流れる感じ、痰が絡む感じなどがあるとき、上咽頭の状態を確認することが診療の手がかりになります。ただし、同じ症状でも原因はさまざまです。症状だけで慢性上咽頭炎と判断することはできません。

アレルギーやリウマチの相談でも、なぜ鼻の奥を診るの?

「つらいのは皮膚や関節なのに、なぜのどの治療をするの?」と疑問に感じるのは自然なことです。

みらいクリニックでは、それぞれの病気の診療に加えて、口・鼻・のどに慢性的な炎症がないか、呼吸や生活習慣に見直せる点がないかにも目を向けています。上咽頭の診察は、その一環です。

そのため、アレルギーやリウマチなどの病名にかかわらず、今井院長の内科診療では初診時に内視鏡で上咽頭を確認します。

上咽頭を調べた方全員に、EATが必要なわけではありません。

炎症の状態や症状を確認し、治療の選択肢の一つとしてEATを検討します。必要に応じて、歯科や耳鼻咽喉科での診療につなぐこともあります。

上咽頭に炎症が見つかっても、それだけで今の病気や不調の原因と断定することはできません。EATで直接治療するのは、上咽頭の炎症です。それぞれの病気に必要な治療も大切にしながら、症状と上咽頭の状態の両方を見ていきます。

EATでは、実際にどんな処置をするの?

当院では、内視鏡で上咽頭の状態を確認し、症状やこれまでの経過とあわせて治療を検討します。EATは、説明を聞いてご同意いただいた方に行います。受診前に、治療を受けると決めておく必要はありません。

内視鏡で、鼻の奥の状態を確認します

細い内視鏡を鼻から入れ、口を開けただけでは見えにくい上咽頭を観察します。粘膜の赤みや腫れなどを確認し、撮影した映像をもとに状態を説明します。

薬液を含ませた綿棒などで、上咽頭を擦過します

塩化亜鉛の薬液を含ませた綿棒などで、上咽頭の粘膜をこすります。鼻から行うか、口から行うか、両方から行うかは、症状や改善具合を見ながら院長が判断します。

擦過時の痛みや出血などの反応も、内視鏡の所見とあわせて状態を判断する材料にします。上咽頭の状態を評価しながら、炎症の改善を目指す処置です。痛みや出血だけで診断や治療効果を決めるものではありません。

治療を受けるか迷っている場合や、不安がある場合は、そのままお伝えください。薬やセルフケアなども含めて、今後の方針を相談します。

痛みや出血が心配です。麻酔は使えますか?

EATでは、しみるような痛みや、処置に伴う出血が生じることがあります。痛みの感じ方には個人差があり、処置後に痛みや違和感が残ることもあります。

希望される方には、麻酔を使用します。

「痛みに弱い」「以前の処置がつらかった」など、心配なことを事前にお伝えください。麻酔を使っても痛みがなくなるとは限りません。処置中につらさを感じたときも、遠慮なくお知らせください。

痛みや出血の強さだけで、治療の効果が決まるわけではありません。治療後の過ごし方や注意点は、その方の状態に応じて説明します。出血が続く、痛みが強いなど、説明された経過と異なる場合や判断に迷う場合は、当院へご連絡ください。

どれくらいの間隔で通うの?

当院では、基本的に2週間に1回を目安にしています。症状や上咽頭の状態、改善具合を見ながら調整します。

必要な治療回数や期間は、一人ひとり異なります。通院の際には、のどの違和感や痰の絡みなどがどう変わったか、処置後に困ったことはなかったかをお聞かせください。症状の変化と上咽頭の状態の両方を確認し、治療の継続について判断します。

EATと一緒に、セルフケアを大切にする理由

呼吸は毎日していても、普段はあまり意識しないものです。鼻から息をすることを「鼻呼吸」、口から息をすることを「口呼吸」といいます。

「自分がどちらで呼吸しているか、考えたことがなかった」という方も、ご自身を責める必要はありません。診察をきっかけに、普段の呼吸や口の使い方を一緒に見直していきましょう。

当院では、EATによる上咽頭の治療とあわせて、あいうべ体操など、その方に必要なセルフケアを案内しています。鼻づまりがある場合は、その原因への対応も考えます。

通院での治療と、毎日のセルフケアを両輪に。

ご自宅で何をすればよいか、続けるうえで困ることはないかも相談しながら、日常生活の中で取り組める方法を考えていきます。

EATの相談とあわせて、当院の内科で診ている病気

今井院長の内科では、次のような病気についてもご相談いただけます。これはEATの効果が確立した病気の一覧ではなく、当院の内科診療のご案内です。それぞれの病気の診療を行いながら、上咽頭に炎症がある場合には、EATも選択肢の一つとして検討します。病名から詳しい診療案内をご覧いただけます。

アレルギー・呼吸器の疾患

感染後に続く不調

新型コロナ後遺症(Long COVID)

新型コロナ感染後から、だるさや頭痛、集中しにくさなどが続いている方もご相談ください。症状や検査結果を確認し、必要に応じて上咽頭の炎症への治療を検討します。

今井院長による新型コロナ後遺症とEATの研究について

一覧にない症状や、まだ病名がはっきりしていない不調についても、ご相談ください。

こちらは内科の診療対象の一覧です。EATは、上咽頭の炎症に対して必要に応じて検討する治療の一つであり、上記の病気の方すべてに行うものではありません。

EATの研究について

慢性上咽頭炎へのEATについては、症状や内視鏡所見の改善を報告した研究があります。一方で、治療の作用や全身の症状との関係には、まだ解明されていない点もあります。すべての方に同じ効果を約束する治療ではありません。

今井院長による、新型コロナ後遺症とEATの研究

今井院長らは、新型コロナ後遺症の患者58人を対象に、EAT前後の上咽頭の炎症や、疲労感・頭痛・注意力の障害の変化を検討しました。この研究は、今井院長を筆頭著者として、2022年に医学誌「Viruses」に掲載されています。

研究では治療後の改善が報告されています。ただし、EATを受けていない方との比較は行われておらず、改善がEATによるものかを確かめるには、さらなる検証が必要です。新型コロナ後遺症を対象とした研究であり、この結果からほかの病気への効果がわかるわけではありません。

参考文献

  • 今井院長が筆頭著者の論文
    Imai K, et al. Epipharyngeal Abrasive Therapy (EAT) Has Potential as a Novel Method for Long COVID Treatment. Viruses. 2022;14(5):907. doi: 10.3390/v14050907.
    論文を見る(PubMed・英語)
  • Mogitate M, et al. Outcome of an outpatient specialty clinic for chronic epipharyngitis. Auris Nasus Larynx. 2021.
    論文を見る(PubMed)
  • 熊井琢美.慢性上咽頭炎およびその関連疾患の病態.口腔・咽頭科.2021;34(2):157–161.
    論文を見る(J-STAGE)

治療について相談したい方へ

「自分にもEATが必要なのか知りたい」「痛みが心配なので、説明を聞いてから考えたい」。そのような段階でも、ご相談ください。これまでの経過を伺い、上咽頭の状態とあわせて必要な治療を考えます。

受診当日の流れは、こちらでご案内しています。

受付から診察・お会計までの流れ、採血や舌圧測定、所要時間、持ち物、予約料については「診察の流れ」をご覧ください。

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EATについてのご相談は、今井院長の内科診療で承ります。

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